取材をしていて思わず首をひねった。「ボート大会」「ローイング選手権」-。水上で舟をこぎ、着順を競う同一の競技なのに、名称が異なる。日本では「ボート」の方がなじみ深いが、世界標準は「ローイング」らしい。今年、日本ボート協会が日本ローイング協会へと名称変更し、競技名としても周知を図っているが、一筋縄ではいかないようだ。(山本 晃)
日本協会によると、名称変更のきっかけは、国際連盟が2020年に通称を「FISA」から「ワールドローイング」に改めたこと。加えて、従来の「ボート」では公営競技の「ボートレース(競艇)」と混同されるという悩みも背景にあった。
「昨年まではレース状況を尋ねる間違い電話が多くかかってきました」。日本協会の相浦信行事務局長はそう振り返る。