神戸地方検察庁=神戸市中央区橘通1
神戸地方検察庁=神戸市中央区橘通1

 昨年11月の兵庫県知事選で選挙運動の対価としてPR会社に金銭を支払った疑いがあるとして、公選法違反(買収)容疑で書類送検された斎藤元彦知事について、神戸地検は12日、不起訴処分(嫌疑不十分)とした。地検はこのほかに、兵庫県の告発文書問題や知事選に関連する6件の告訴・告発事件について、いずれも同日付で不起訴処分(同)としたという。

 地検が不起訴とした計7件は以下の通り。

①斎藤知事やPR会社社長による公選法違反容疑

②プロ野球の優勝パレードを巡る斎藤知事と片山安孝前副知事の背任容疑

③県に贈与された特産品ワインに関する斎藤知事の背任容疑

④県内22市長による公選法違反容疑

⑤県知事選で落選した稲村和美氏の後援会のX(旧ツイッター)アカウント凍結に関する偽計業務妨害容疑

⑥⑦稲村氏に関するデマ投稿に対する2件の公選法違反容疑

 斎藤知事やPR会社社長による公選法違反容疑では、西宮市のPR会社「merchu(メルチュ)」の社長が斎藤氏陣営の広報全般を担ったとする記事をインターネット上に公開していた。

 斎藤氏側がメルチュ社長に71万5千円を支払ったことを巡り、地検は斎藤氏については選挙運動の対価として認定するには疑義があるとし、PR会社社長も報酬として受け取ったとは認められないとした。