地元の祭りでキリコを担ぐベンジャミン・フラットさん=2016年8月、石川県能登町(湯浅啓氏撮影)
 地元の祭りでキリコを担ぐベンジャミン・フラットさん=2016年8月、石川県能登町(湯浅啓氏撮影)

 能登半島地震で被災した人から輪島塗のお膳や器を預かり、大切に使ってくれる人を見つけて託す。石川県能登町で宿を営んでいた夫妻が中心となって、そんな活動を続けている。宿の自慢は、オーストラリアから29年前に来日したシェフの夫が腕を振るう「能登イタリアン」で、発酵食など伝統的な食文化の発信に尽力してきた。だが、昨年1月1日の地震で被災し休業状態に。地震の半年前にオープンしたばかりの別のゲストハウスも全壊してしまった。