今回は「オープンハイスクール」をテーマにお話しします。夏休みから2学期にかけて多くの高校でオープンハイスクールが実施されます。実際に高校へ足を運び、校風や雰囲気を体感できる貴重な機会です。ぜひ積極的に参加してほしいのですが、せっかく時間を使うのであれば、有意義なものにしたいですよね。そこで今回は、オープンハイスクールに参加する際のポイントを、生徒・保護者それぞれの視点からご紹介します。

◆参加する高校は3校までに絞り込もう

 受験本番まではまだ時間があるので、選択肢の幅を広げておきたいところですが、手当たり次第に参加するのはお勧めできません。特に夏休みの場合、塾に通っている人は夏期講習期間となります。

 目的意識を持たずに何校も回ることは、その間にどんどん授業が進んでしまうことで焦りを増幅してしまいます。夏期講習の価値を半減しかねないので注意が必要です。

 わが家では、行きたい高校を子どもが決めていたので、その高校1校だけに参加しました。それもありだと思いますし、迷っている2校に参加するのも良いでしょう。

 多くても私立高校を含めて3校までが目安だと思います。「友だちが参加するから」とか「何となく」は避けるようにしましょう。

 高校を絞り込む際には、神戸新聞NEXTの「ひょうごの高校」というコーナーも活用してみてください。

 兵庫県の高校がすべて掲載されているので、ここから気になる高校を検索し、その学校の特色を紹介した記事を読むことができます。

 また、各高校のホームページや入学案内パンフレットを事前に読み込んでおくと、当日の見え方が大きく変わります。

 

◆生徒がチェックするべきこと

 最近は先輩たちが学校説明をするところが増えてきています。リアルな先輩たちの声はとても貴重です。

 まずは表情や雰囲気から校風を感じ取り、自分が3年間通うイメージが持てれば最高ですね。

 先輩と話をする機会が持てるようなら、高校生活で気になっていることを質問してみるのもいいです。

 次に、部活も重要な要素の一つでしょう。自分がこれまで続けてきた部活を継続するのも、高校から別の部活に挑戦してみるのも良いですね。

 中学校にはなかった部活が高校にある場合もあります。やりたい部活動があるか、またその部活動の活動方針や実績などもチェックしましょう。

 最後に、推薦や特色選抜を検討している人は、専用の説明会が行われています。こちらも必ず参加して、教育内容や特別な活動について理解を深めるようにしてください。

 

◆保護者が見ておくポイントは?

 保護者の方に必ず確認しておいてほしいのは、学費です。公立高校の場合、授業料は無料ですが、それ以外にも費用が発生します。

 3年間でどのくらいお金がかかるのか、通学定期代はいくらになるのかは、家計のやりくりをする上で重要なポイントです。

 私立高校の場合は授業料の補助の上限があります。それ以上の授業料が設定されている場合、不足分は家庭が負担することになります。

 それだけでなく施設維持費、寄付など公立高校にはない費用が発生します。さらに、修学旅行先が海外の場合など、公立高校より高額になるケースも少なくありません。

 「授業料無償化だから安心」と考えて私立専願にしてしまうと、入学後に想定以上の負担となることもあります。教育内容だけでなく、「3年間通わせられるか」という視点も大切です。

 もう一つは進路情報でしょう。目の前にあるのは高校受験ですが、その後は大学受験も待ち構えています。

 子どもたちにとっては、3年後の進路まで具体的にイメージするのは難しいかもしれません。保護者の方も協力して考えてください。家庭の方針に沿った進路を叶える可能性が高いのかどうかは、判断の重要なポイントとなります。

◆主体的に考え、行動する力を導いて

 最後になりますが、「どこのオープンハイスクールに参加するのか」は、最終的にはお子さま自身に決めさせてあげてください。実際にその高校へ通うのは、保護者ではなくお子さま本人です。

 もちろん、保護者の方が情報を整理したり、相談に乗ったり、必要な助言をすることは大切です。しかし、「決める」という経験そのものが、子どもの成長につながります。

 これからの時代に必要なのは、「主体的に考え、行動する力」です。オープンハイスクールや学校説明会を上手に活用しながら、お子さま自身が納得できる進路選択につなげていただければと思います。

<執筆者>株式会社創造学園常務取締役・手嶋孝紀
 兵庫県を中心に100教室以上を展開する株式会社創造学園の総合進学塾エディック・創造学園にて教室責任者、学区責任者、研修、教務など、あらゆる部署を歴任し、教育現場から経営まで幅広い経験を積む。現在は常務取締役として教務のみならず会社全体を統括しながらも、「教務のトップである限り現場を離れない」という信念を貫いている。どれほど多忙でも教壇に立ち、生徒と共に学ぶ姿勢を崩さない。その現場での気づきが、新しい教材や指導法の開発へとつながり、創造学園全体の教育力向上を牽引している。

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