「この子はうちの子になる」とふいに抱いた直感--それは、不思議なほど確かな確信でした。Xユーザーのぺぺ太さん(@pepekurogoma)が黒猫の「ごま」ちゃんと出会ったのは、今から4年前のことです。
■ほんとうは最初から決まっていたこと
ごまちゃんとの出会いは2021年。先住猫のクロちゃんを迎えてから、ちょうど半年ほど経った頃でした。きっかけは、飼い主さんの同僚がスーパーの駐車場で子猫を保護し、職場に連れてきたことだったといいます。
「当時、ごまは生まれて間もない頃でした。本当は別の人が引き取る予定だったんですが、『やっぱり飼えない』ということで、急きょ我が家で引き取ることになりました」
そのとき、飼い主さんの中ではすでに気持ちが固まっていたのだといいます。
「実は、ごまを初めて見た瞬間に『この子はうちの子になる』って、ビビビッときたんです。だから、本当にうちの子になったとき、『運命ってこういうことなんだな』って思いました」
■小さな台風娘がもたらした変化
家に来たばかりのごまちゃんは、好奇心とエネルギーのかたまりのような存在でした。
「とにかくやんちゃで、ずっと落ち着きがなくて(笑)。ケージをよじ登る小さな姿を見て、あまりの元気さに唖然としたのを覚えています」
飼い主さんの家には、すでに先住猫のクロちゃんが暮らしていました。とても穏やかな性格のクロちゃんにとって、やんちゃなごまちゃんとの暮らしは大きな刺激になったようです。
「クロは手がかからないタイプだったので、激しく動き回る子猫に最初は戸惑っていました。でも、ごまを迎えてから日を追うごとに変化が見られるようになったんです」
ごまちゃんの存在は、クロちゃんにとって大きな刺激になったようです。
「もともと遠慮がちな性格だったのが、どんどんおしゃべりになっていきました。遊びやご飯の要求もしっかりするようになって…ごまを見て『もっと自分もアピールしていいんだ』って思ったのかもしれません」
先住猫に良い影響を与えるという意味でも、ごまちゃんは特別な存在となっていったのです。
■にぎやかで穏やかなふたり時間
そんなごまちゃんも、今では4歳に。クロちゃんとの関係は、ベッタリすぎない絶妙な距離感で成り立っているといいます。
「一緒に毛づくろいをしたり、ニャンプロをしたり…適度に関わりつつ、普段はそれぞれ好きな場所でくつろいでいます。ベタベタしないけど、ちゃんと通じ合っている感じですね」
ふたりが並んで玄関まで迎えてくれるのが、飼い主さんにとって何よりの癒しです。
「会社から帰ってくると、クロとごまが『おかえり』って出迎えてくれるんです。全身で『好きだよ』って伝えてくれるようで、疲れが一気に吹き飛びます」
ごまちゃんとクロちゃん、それぞれの性格が違うからこそ、ふたりが織りなす日常はやわらかく、温度のある時間に満ちているのかもしれません。
「寝ている姿、ご飯を食べている姿、何気ない毎日がとても幸せです。小さな幸せを積み重ねるような日々。ふたりからもらったたくさんの幸せを、これからの時間のなかで、ちゃんと返していきたいです」
今ではすっかり家族の一員となり、先住猫のクロちゃんとともに毎日の暮らしをにぎやかに彩っているごまちゃん。飼い主さんにとって、ふたりの存在はかけがえのない日常の癒やしとなっています。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)