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被災地復興の論点を示した「東日本大震災 復興の正義と倫理」
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被災地復興の論点を示した「東日本大震災 復興の正義と倫理」

 大学教授や専門家らでつくる民間団体「兵庫県震災復興研究センター」(神戸市中央区)が、復興の課題と今後のあり方をまとめた「東日本大震災 復興の正義と倫理 検証と提言50」を出版した。「人間復興」のために何をすべきか。阪神・淡路大震災の教訓は、東北で生かされているか。分野ごとに追究し、復興の進め方に警鐘を鳴らす内容となっている。

 東日本大震災の後、同センターが発行を続ける「提言シリーズ」の第4弾。住宅再建▽産業の復興▽法制度▽ボランティア▽アスベスト問題など50項目について、東日本と阪神・淡路の被災地の現状や復興過程を比較、検証した。

 東日本大震災は原発事故との複合災害であり、津波被害が広範囲にわたる点で、これまでの地震災害と大きく異なる。

 本書では、住宅再建や中小企業への支援制度、仮設住宅の仕様などが阪神・淡路より一定進んだ面もある一方、「流用」問題もあった復興予算がどれだけ被災者の生活再建のために投じられたか-などの疑問を呈す。

 政府が交渉参加を表明した環太平洋連携協定(TPP)が復興に及ぼす影響も指摘。阪神・淡路で今も続く課題を解説した。巻末では、現在ある73の被災者支援制度を分野別に紹介した。2200円(税別)。震災復興研究センターTEL078・371・4593

(岸本達也)

2013/4/16
 

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