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亡くなった竹本靖司君をしのび、グラスを傾ける原田一浩さん(右)と中田励さん=芦屋市内
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亡くなった竹本靖司君をしのび、グラスを傾ける原田一浩さん(右)と中田励さん=芦屋市内

 阪神・淡路大震災で亡くなった兵庫県立芦屋南高校(現国際高校)2年竹本靖司君=当時(17)=をしのび、級友らが年1回のクラス会を続けている。東日本大震災後、2人の級友がソーシャルメディアで偶然再会し、輪が広がった。在りし日の友を思い、それぞれの“その後”を語り合う。(山下智寛)

 竹本君は芦屋市津知町の自宅アパートが崩れ、命を落とした。水泳が得意のスポーツマンで、当時の追悼文集に、級友は「明るくお笑い好き」「とにかくおもしろい奴(やつ)だった」などとつづった。

 「竹本、元気にしてるか」。級友の原田一浩さん(35)=同市岩園町=は毎年1月17日前後の夜、市内のバーでグラスを二つ並べ、竹本君に語り掛ける。

 卒業後、ミュージシャンの付き人をしていたが、東日本大震災後の2011年4月に宮城県気仙沼市を訪れ、人生観が変わった。「阪神・淡路を経験し、級友を亡くした自分にできることがあるはず」と東北の物産を販売する会社に就職した。

 ちょうどそのころ、会社員となった中田励さん(35)=神戸市東灘区=が、会員制交流サイト(SNS)で原田さんの名前を見つけた。「久しぶりに会わないか」とメッセージを送り、何度か会ううちに「皆で集まろう」と意見が一致。当時の級友に声を掛けた。

 参加者は次第に広がり、昨年12月29日のクラス会には、担任だった奥村政則さん(55)=県立高等特別支援学校教頭=を含め8人が顔を見せた。近況を語り、19年前を思い起こす。「自分にとって特別なクラス。来年もまた集まりたい」と奥村さん。皆が変わらぬ思いを胸に刻んだ。

2014/1/14
 

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