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缶入り保存食「三穀食」を手にするミツレフーズの三宅利巨社長=神戸市中央区海岸通4
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缶入り保存食「三穀食」を手にするミツレフーズの三宅利巨社長=神戸市中央区海岸通4

 阪神・淡路大震災の起きた1995年、神戸市内の食品メーカーが開発した缶入りの「穀物飲料」が、時を経て注目を集めている。加水や加熱をせずに主食を取ることができればと商品化され、昨年に改良版を発売。埼玉県の災害備蓄用物資にも採用された。(佐伯竜一)

 同市中央区のミツレフーズの「三穀食(さんごくしょく)」。三宅利巨(としなお)社長(77)=同市東灘区=が、震災直後に断水などで食事に困った経験を基に開発した。日本人になじみ深い玄米や白ゴマ、大豆を流動食状に加工し、シナモンや砂糖で甘めに仕上げた。

 販路拡大などに苦労し、長く売れなかった。しかし、東日本大震災の被災地に三穀食を送った団体があり、「手軽に食べられて腹持ちが良い」「乾パンなどの乾燥物より高齢者や子どもが食べやすい」と好評だったという。

 昨年、食物アレルギー対策としてゴマと大豆を除き、ハトムギと小豆を加えた商品を出した。5年常温保存できる点も評価され、埼玉県のほか自治体からの引き合いが増えている。現在、防災用品などを扱う神戸製鋼所の子会社コベルコビジネスサポート=同市中央区=が販売代理店となっている。

 三宅社長は「阪神・淡路の被災者の意見を反映した商品が役立つのはうれしいが、これが必要とされる災害が起きないのが本当は一番」と話していた。245グラム273円。コベルコ社TEL078・261・7781

2014/1/17
 

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