囲碁の関航太郎天元(21)に一力遼二冠(26)=棋聖、本因坊=が挑む第49期天元戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第2局が17日午前9時から、札幌市厚別区のホテルエミシア札幌で打たれ、午後4時41分、一力が208手までで白番中押し勝ちを収め、対戦成績を1勝1敗のタイとした。
持ち時間各3時間のうち、残り時間は関、一力とも1分。第3局は11月22日、福岡市の大濠公園能楽堂で行われる。
序盤から比較的速いペースで進み、中盤にかけて関が少しずつリードを積み重ねていく展開に。関は左辺の競り合いで巧みに攻めて地を稼いだ。一力は白58(5十二)とツケ、62(6十三)とハネたものの、黒65(6十二)と切られ、黒のペースになった。
だが、優勢を保っていた関が終盤で厳しく攻めた黒147(9十三)で局面が複雑化。一力が白150(9十二)、152(11十二)とコウを仕掛けて一気に差が詰まり、形勢は互角となった。その後は難解な寄せ合いに入ったが、一力が抜け出した。
解説の張豊猷九段(41)は「黒147は(148に)ハネていれば黒が優勢だったかもしれない。白148(8十四)が奏功してその後は細かい勝負になった。天元も動揺があっただろう。黒195(16十)が敗着となった」と話した。
3子取り好転か
一力遼二冠の話 黒75(5十)と取られては苦しい。白112(13九)はもう少しいい打ち方があったかも。白198(9十四)と3子取ったあたりで好転したようだ。とりあえず一つ勝つことができて良かった。次局はもう少し内容の良い碁を打てるように頑張りたい。
終盤で乱れ反省
関航太郎天元の話 白176(8十二)とコウが解消された局面は細かいと思っていた。黒195(16十)では違う手を打った方が良かった。途中まではある程度思い描いていた展開だったが、終盤でだいぶ乱れてしまったのが反省点。改善して第3局に臨みたい。
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