明石川上流の水路で国の暫定目標値を上回る濃度の有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、住民の血液検査を実施した市民団体「明石川流域のPFAS汚染を考える会」が3日、結果を公表した。代表的な物質であるPFOAの血中濃度は、検査を受けた33人の平均で1ミリリットル当たり11・0ナノグラム、最も高い人は27・7ナノグラムだった。
明石川を水源とした水道水が供給される東部配水場と中部配水場の地域に10年以上在住する15~83歳の男女33人が検査を受け、病体生理研究所(東京)が分析した。
健康影響に関する血中濃度について国は基準を定めていないが、PFOAはドイツの基準で1ミリリットル当たり10ナノグラムとされている。同会は「極めて高い」とした一方、参加人数が少なく汚染源の特定などについては「統計的に明確な結果は得られなかった」としている。