家屋倒壊で多くの人が命を失った阪神・淡路大震災の経験から、三木市に世界最大級の「実大三次元震動破壊実験施設」(E-ディフェンス)が整備され、実験が始まって来年1月で20年となる。建物はどのように壊れ、どうすれば壊れないのか-。安全な街をつくるために実物大の家やビルなどを揺らし続け、重ねた実験は131回に上る。
■都市機能の維持へ研究も
「こんなに弱い建物がたくさんあったのか」
E-ディフェンスがある防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センターの中埜良昭センター長(62)=東京大生産技術研究所教授、建築耐震構造学=は1995年の阪神・淡路の衝撃を忘れない。