「いたぁーーーーーー!!!!!!」
悲鳴のような叫びとともに、行方不明になっていた愛猫・るちゃちゃんが、まさかの場所から見つかった--。飼い主のX(旧Twitter)投稿には、安堵と驚きがあふれ、多くの人が胸をなでおろしました。
今回の出来事は、ペットを飼うすべての人にとって、他人事ではありません。見つかった経緯と、飼い主が伝えたい“脱走防止の教訓”を取材しました。
■ 「いつもなら膝に来るのに…」愛猫が消えた日
事件が起きたのは、ある夏の日の午後。飼い主さんが異変に気づいたのは、るちゃちゃんがいつも通り膝に乗りに来なかったことがきっかけでした。
「クローゼットの奥で昼寝しているかと思ったのですが、呼んでも返事がなくて。いつもの場所を探しても見当たらず、焦り始めました」
その後、洗濯機や冷蔵庫の裏、冷凍庫の中まで徹底的に探すも、姿が見えない。猫仲間に助けを求め、猫を呼ぶ音源を試し、かつお節を手に外も探したといいます。それでも、るちゃちゃんは見つかりませんでした。
■ 数時間後、まさかの「物置の下」から返事が…
夜通し探しても姿はなく、「密室から猫が消えた」とX上でも話題に。朝方、あきらめきれず外を探しながら帰宅しようとしたとき--
「名前を呼びながら歩いていたら、返事が聞こえたんです。声のする方へ行くと、下の階の“物置の下”から鳴き声が!」
その物置の下は、10cmほどのわずかな隙間。そこにいたのは、まぎれもなく、るちゃちゃんでした。
■ 叫びと涙の「いたぁーーーー!!!」その瞬間の想い
発見の瞬間、飼い主さんの口から出た言葉が「いたぁーーーー!!!!!」。その叫びは、喜びと驚き、そして疑問と安堵が混ざったものだったといいます。
「どうしてそこに?と戸惑いながらも、返事してくれてよかった……と涙が止まりませんでした」
けがも熱中症の様子もなく、るちゃちゃんは無事に保護されました。
■ “密室”からの脱走ルートは今も謎
実は、るちゃちゃんがどうやって外に出たのかは、今も分かっていません。
「当日はどの窓も開け閉めしておらず、物音も聞こえませんでした。築年数の古い建物なので、どこかに抜け穴があるのではないかと…。あるいは私が外に出た隙に、スルリと出たのかも」
■飼い主が伝えたい「猫が消える前にできること」
今回の経験を通じて、飼い主さんは「普段から呼びかけておくことの大切さ」を痛感したと話します。
「猫って本気を出すと本当に気配を消せる“液体生物”なんです。普段から名前を呼んで、呼ばれたら返事をするようにしておくと、いざという時に助かります」
また、今後の脱走防止策として「すべての出入り口に二重扉やネットを設ける予定」と語ってくれました。
■ あなたの猫にも、明日は“もしも”があるかもしれない
猫の脱走は、「うちは大丈夫」と思っていても起こり得ます。とくに築年数の古い建物や、普段と違う行動パターンのときは要注意。今回のように、無事保護できたことは奇跡とも言えるでしょう。るちゃちゃんの帰還劇から学べることは、少なくありません。
あなたの大切な家族のために、今日からできる対策をはじめてみませんか?
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)