収穫体験で摘み取られた綿花=丹波篠山市野間
収穫体験で摘み取られた綿花=丹波篠山市野間

 大阪発のデニムブランド「サムライジーンズ」が、純国産のジーンズ作りを目指し、丹波篠山市野間や新荘の農地で、生地に使う綿花の有機栽培に取り組んでいる。育てるのは主に在来種の「和綿」。丹波篠山産の和綿を3割用いたジーンズ「藍+(プラス)」は年間約500本を製造し、海外の愛好家にも人気という。取り組みをアピールするため、綿摘みの体験イベントも開催。「収穫祭」には約80人が参加した。(堀井正純)

 サムライジーンズは、「サムライ」社(大阪市)が手がけるブランドで、侍や武士をテーマにデザインしたジーンズなどを製造販売。太い糸、重く厚い生地のヘビーオンスデニムで知られる。「藍+」シリーズは「オーガニックコットンで地球にも優しい」のも売りで、欧米でも好評という。

 和綿の生産地は近世には国内各地にあったが、安価な洋綿の輸入によって衰退。現在、産業としての和綿栽培はほぼ失われている。