丸いはずの太陽が四角形になった!? 兵庫県加古川市の木下文生さん(63)が2月28日、播磨灘に沈む夕日が長方形になった瞬間の撮影に成功した。複数の条件が重なった珍しい現象という。
木下さんは加古川河口付近から、太陽が水平線に沈む瞬間に現れる「だるま夕日」を狙った。日の入り直前、海上で夕日の上半分が残った。徐々に下に柄が伸びてキノコ形になり、最後は横向きの長方形になった。この間、わずか数分。木下さんは「カメラを持って約50年。こんなことは初めて」と声を弾ませる。
神戸地方気象台によると、太陽光が大気と海水温の温度差で屈折。さらに光が沖の薄い雲を通る際、雲の中にある六角形の氷の結晶でも屈折して四角く見えた可能性があり、担当者は「めったに見られない」と話した。(門田晋一)