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認知症当事者が実体験語る 播磨町地域包括支援センター企画

2021/03/26 05:30

 兵庫県播磨町地域包括支援センター(同町社会福祉協議会内)が、若年性認知症と診断された古屋一之さん=同県三田市=による講演「認知症のホントのところ」を動画に収録し、31日まで町社協ホームページで公開している。動画は44分と15分の2本。認知症理解の普及を目的に企画した。

 タクシー運転手だった古屋さんは50代半ばに文字が書きづらくなるなどし、2016年に若年性認知症と診断された。講演は、同じく三田市在住で男性介護者の会「ぼちぼち野郎」代表の北村吉次さんとの対談形式で進められた。

 古屋さんは衣服の着脱など空間認知が苦手という。最初に受けた診断を「認知症じゃないという『無罪証明』のために病院に行った。まさか自分がなるなんて夢にも思わなかった。最終的に何も分からなくなるんだと思うと、本当に切なかった」と振り返った。

 支えは「人とのつながり」とし、陶芸や就労支援施設に通っていることを紹介。「同じ病気の人や理解している人と接すれば、元気な自分に戻っていける。勇気を出して一歩踏み出して」と語った。北村さんも「各市町に地域包括支援センターがある。どこかにつながれば、次につながっていく」と呼び掛けた。(若林幹夫)

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