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播磨町の採火式で使われる大型の「舞ぎり」(同町教育委員会提供)
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播磨町の採火式で使われる大型の「舞ぎり」(同町教育委員会提供)

 東京パラリンピック(24日~9月5日)を盛り上げるため、聖火の採火式が8月12~15日、兵庫県東播2市2町でも地元にちなんだ方法などで開かれる。参加は加古川市を除き、関係者や既に応募した人のみに限られるが、点火したランタンを一般公開する「聖火ビジット」もある。(門田晋一)

 加古川市は15日午後1時半~3時、同市加古川町寺家町のニッケパークタウンで式典を開き、一般にも公開。岡田康裕市長が4日に市内の製鉄所で採火した様子の収録映像を、大型モニターで上映する。地元在住で障害がある子どもたちによるダンスの披露などもある。

 市は大会のスポンサー企業ではないとして、会場のニッケパークタウンについて所在地を発表する一方、施設名は非公表で、製鉄所も市内には神戸製鋼所加古川製鉄所(同市金沢町)しかないが、企業名は公表していない。

 高砂市は13日、市総合体育館で採火式を開催。市内在住で、過去に2大会で卓球女子銅メダルに輝いた塗木美千代さんが、太陽光レンズを使って種火を採る。

 稲美町は12日、いなみ野万葉の森で、地元の障害者団体の人たちが弓ぎり式の火おこし器で採火。播磨町も同日、大中遺跡公園でボランティアの人らが高さ約3メートルの「舞ぎり」で火をおこす。

 県内37カ所で採られた火は16日、県の聖火フェスティバルが催されるユニバー記念競技場(神戸市須磨区)に集め、開催地の東京に送られる予定。

■加古川市長 溶けた鉄から種火

 東京パラリンピックの採火式は、地域の特色を生かして開かれるが、加古川市は「市内の製鉄所の製造過程で出た火から、市長が採火」とする。岡田康裕市長は既に4日に種火を採ったというが、どのような方法だったのだろう。

 「高炉で溶けた鉄から採りました」と市の担当者は話す。溶けた鉄といえば、SF映画「ターミネーター2」のラストシーンが有名。想像するだけで熱く、近づくのは危ない気がするが、「火が噴き出すような危険な場所からではない」と念押しされた。

 担当者によると、製鉄所内にふた付きの溝があり、温度が約1500度の溶けた鉄が流れる。製鉄所の職員がふたの窓部分を開き、約2メートルのひしゃくですくって別の容器に移した。難燃素材の服とヘルメットを着用した岡田市長が、木製のたいまつを容器に近づけて着火。金属製の携帯カイロに種火として保管した。15日の採火式ではこれらの様子を流すという。

 カイロの燃焼時間は24時間で、市は2個用意。同日まで職員が交互に移しながら種火を維持し、採火式でランタンに移す。

 市は2021年度予算に、種火を採る様子を撮影した映像の制作や当日の催しなど採火式や聖火ビジットの費用約500万円を計上している。(門田晋一)

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