兵庫県高砂市阿弥陀町阿弥陀の白陵中学・高校で26日、同校卒業生の熊谷俊人千葉県知事が「地方政治の魅力-まち・ひとの鼓動を感じる」と題し、オンラインで講演した。中学3年~高校3年の計約750人に、地方自治の最前線を紹介。「自分とは異なる背景の人と交流し、積極的にいろんな仕事を経験しながら世界を広げてほしい」とエールを送った。
熊谷知事は同中学・高校に神戸市から通い、1996年に卒業。2009年から千葉市長を3期務め、今年3月の同県知事選で初当選。同校の創立60周年を前に講演した。
同市長就任時は、市の財政が著しく悪く「継続と刷新のバランスを重視した」とし、企業誘致や情報通信技術(ICT)の活用に注力したという。
また、“税金のばらまき”について「有権者が税金とサービスの関係性を考える機会を失う。結果的に行政の借金と非効率を生む」と指摘。政治家の役割としては、民主主義を育てるために「税金の使い道の選択肢と、それぞれのメリット、デメリットを示さなければいけない」と強調した。
高校3年の男子生徒(18)は「熊谷知事のように、将来を考えながらやるべきことをやれる人材になりたい」と話した。(門田晋一)