かつてにぎわっていた高砂銀座商店街（兵庫県高砂市）を再び盛り上げようと、地元出身の男性が４日から、体長５メートルに及ぶ恐竜の着ぐるみを、同市高砂町鍛冶屋町の空き店舗で展示する。電飾で彩られ、一緒に記念撮影も楽しめる。プロレーサー向けの車の運転シミュレーターなど、男性が自ら集めた趣味の品々を並べ、誰もが遊べる空間にした。（笠原次郎）

　トラックの油圧機器修理会社を経営する難波武男さん（６０）＝同市。「子どもの頃、商店街は買い物客であふれかえり、店には表から入れず、裏から入った」と振り返る。多くの店舗でシャッターが下りた現状を憂い、活性化策を模索。今年６月から、実家の洋服店だった空き店舗を改装してきた。

　３５平方メートルの室内に入ると、難波さんの愛犬で人懐っこいチャウチャウ「タン」（雄、３歳）がお出迎え。まるで生きているような肉食恐竜ティラノサウルスの大きさに驚かされるほか、自動車の世界ラリー選手権で優勝したイタリア車「ランチア・ストラトス」の精巧なレプリカ（約１５００万円）や、バイクの名車などもある。

　プロレーサーが世界中のコースを覚えるためのシミュレーター（約３５０万円）は、利用者が言い値で体験でき、その全額が国際貢献団体に寄付される。

　２６日まで、土日を中心に午後６～９時にオープン。開場は不定期のため、事前確認が必要。入場無料。