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■「引きこもり」について一般社団法人「いきがいさがし」の岡本康子代表に聞きました

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身近に引きこもりに悩んでいる人がいて、2017年から支援活動を始めた岡本康子さん=西宮市名塩山荘
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身近に引きこもりに悩んでいる人がいて、2017年から支援活動を始めた岡本康子さん=西宮市名塩山荘

 8月のテーマは「引きこもり」です。引きこもりの長期化や高齢化、家族の孤立が社会問題になる中、「兵庫ひきこもり相談支援センター・阪神ブランチ」を運営する一般社団法人「いきがいさがし」(西宮市)の岡本康子代表(45)に、当事者の苦しみや必要な支援について聞きました。

 -引きこもりの当事者とは?

 「きっかけは不登校や仕事のストレスだったりして、気が付いたら10年という人もいます。いったん社会のレールから外れると、『どこに戻ったらいいか分からない』『何から始めたらいいか分からない』…と」

 「働かないことを選んだわけじゃなく、働く選択ができないのだと感じます。勤務経験が少なかったり、コミュニケーションが苦手だったりすると、働くハードルはとても高い。それで、家にいる選択肢しかなくて家にいる。みんな悩み、苦しんでいることを知ってほしいです。現状に罪悪感を抱き、『生きる意味が分からない』『早く人生を終わらせたい』という声も聞きます」

 -西宮市名塩山荘の一軒家で、当事者の居場所「necoris(ネコリス)」を開いていますね。

 「当事者は何もできない人じゃないです。でも、仕事が見つからなかったり、ふらっと行ける場所がなかったりして、『何もしないこと』をさせられている、と思います。人と出会ったり、体験したりする居場所がもっと増えたらいいと思います」

 「ネコリスでは1日ごとに、調理や音楽、ヨガ、内職、ボードゲームなどの予定を組んでいます。無理して会話しなくてもいいです。時間を一緒に過ごすことに意味がある。1回では変わらないけれど、積み重ねが大事です。ここで体験したことが、やりたいことが見つかるきっかけになるかもしれない。人との出会いで何かが生まれるかもしれない。居場所で一緒に作戦会議をしながら、生きる意味が見つかればいいと願います」(聞き手・中島摩子)

   ◇

 引きこもりの当事者、家族、支援者らの交流会「こもりむしの会」が8月5日午後1時~2時半、宝塚市中野町の「くらんど人権文化センター」で開かれる。参加費100円。定員15人。

 「出張居場所こもりす~芦屋の会」が9月22日午前10時半~午後3時半、芦屋市精道町、市役所分庁舎2階大会議室で開かれる。無料。定員25人。

 いずれも申し込みは「いきがいさがし」TEL050・3749・1227

 

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