手延べそうめんのブランド「揖保乃糸」のネオン看板が注目を集めています。
兵庫県手延素麺協同組合(たつの市)が1983(昭和58)年、JR姫路駅(兵庫県姫路市)南口の「じばさんビル」屋上に設置した縦長4面の看板 。
昼間は赤銅色の背景で落ち着きのある雰囲気ですが、夜になると一変、水色と緑色の蛍光色の細かな装飾が輝き、同組合のロゴマークと商品名が浮かび上がります。
レトロさと緻密なデザイン、ポップな色調は幅広い世代の人たちを魅了し、これまでもブログやSNS投稿などでたびたび取り上げられてきました。実際に見た人たちからは、「めっちゃきれい」「美しい」「感動した」「芸術だ」「大好きな看板」「姫路に来たと実感する」などの感想が聞かれます。
設置から40年超。同組合によると、これまでにデザインの変更はなく、メンテナンスや修理を続けながら現在の状態を保っているといいます。
残念ながら、デザイン考案者の名前は記録に残っていませんが、「揖保乃糸の主力商品『上級品300g』のパッケージデザインをもとに考えられたのではないかと推測されます」(同組合担当者)。
山陽新幹線姫路駅のホームからも見えるため、地元の人の中には、新幹線を下車しネオンが見えると「あぁ、姫路に帰ってきた」とホッとするという声も。
「バブル期以降、ネオン塔看板など情緒ある地方色豊かな看板が減少し、全国にチェーン展開する企業の画一的なデザインの看板が増加した中で、揖保乃糸のネオン塔看板はまさにご当地感あるものとなっています。『姫路に来た』『姫路に帰ってきた』など、土地と結びつく記憶として残り、心癒されホッとできる、そんな存在ではないかと思います」(同組合担当者)
点灯時間は日没の約20分前~午後10時ごろ。
(まいどなニュース・金井 かおる)