ルーレットを回し、すごろくを楽しみながら横尾忠則さんの作品を鑑賞することができる=神戸市灘区原田通3
ルーレットを回し、すごろくを楽しみながら横尾忠則さんの作品を鑑賞することができる=神戸市灘区原田通3

 世界的美術家、横尾忠則さん(88)=西脇市出身=の物語性に富む人生を作品で振り返る展覧会「横尾忠則の人生スゴロク展」(神戸新聞社など主催)が17日、神戸市灘区の横尾忠則現代美術館で開幕する。

 自ら「受け身」「運命まかせ」と語る歩みを「すごろく」に見立てて構成。来場者は実際にルーレットを回して遊びながら鑑賞することができる。誕生から思春期に至る多感な時期を過ごした西脇編、デビュー作から近年までの作品をまとめた東京編に分け、計71点を展示している。

 西脇編では幼少期の記憶を後年描いた作品などが並び、熱を出した際に見た夢を描いた作品ではキャプションに「1回休み」と記されている。東京編では、横尾さんに大きな衝撃を与えた阪神・淡路大震災に関連する作品も。被災地を元気づけるために制作したチャリティーポスターなど5点を展示している。

 特設コーナーでは、阪神・淡路について同館がインタビューした映像もあり、震災後の神戸を訪れた際の記憶などを語っている。

 5月6日まで。午前10時~午後6時。月曜休館(2月24日と5月5日は開館し、2月25日休館)。一般700円、高校生以下無料など。同館TEL078・855・5607(安藤真子)