陸上一家の田中ファミリー。(左上から時計回りに)母千洋さん、父健智さん、希実、妹希空さん=2019年10月、加古川市西神吉町、加古川運動公園陸上競技場  陸上一家の田中家=2019年10月23日、加古川運動公園陸上競技場
陸上一家の田中ファミリー。(左上から時計回りに)母千洋さん、父健智さん、希実、妹希空さん=2019年10月、加古川市西神吉町、加古川運動公園陸上競技場 陸上一家の田中家=2019年10月23日、加古川運動公園陸上競技場

 日本代表アスリートの両親を取材していて気になったことがある。遺伝の傾向として「父の思考、母の肉体」が受け継がれやすいのではないか。パリ五輪に挑む兵庫県出身選手を子どもに持つ父母に聞いてみたところ、それぞれの受け止めは…。

 きっかけは6年前。サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の取材でDF昌子源(町田)、MF香川真司(C大阪)、昨季限りで引退したFW岡崎慎司さんの兵庫トリオの周辺取材だった。

 3人とも母が全国的に活躍したアスリートと聞いた。昌子家の父力さんは県サッカー協会の要職を長く務め、話を聞かせてもらうと、言葉選びや考え方が息子と重なり、身体能力は「母譲り」と断言した。