新型コロナウイルス感染拡大に伴う売り上げ減からの挽回を図るため、兵庫県加古川市内の飲食３店舗が、三大和牛の食べ比べセット、トマトを使ったスイーツ、鶏肉をじっくり煮込んだカレーを、インターネットのクラウドファンディング（ＣＦ）に出品してアピールしている。加古川市が商品を増量するための費用を補助するなどして、新たな挑戦を後押ししている。（笠原次郎）

　同市が、地域情報サイト「まいぷれ加古川」を運営する「フューチャーリンクネットワーク」（加古川市加古川町溝之口）にＣＦへの出品支援業務を委託し、商品の費用にも補助金を出している。

　肉の卸売会社で焼き肉店も経営する「志方亭」（同市別府町新野辺北町）は、コロナ禍で肉の卸先が倒産するなどしたため、行き場を失った三大和牛を生かす企画を発案。脂の霜降りが人肌で溶ける「神戸ビーフ」▽甘く上品な深みのある香りが特長の「松阪牛」▽４００年以上の飼育技術が光る「近江牛」－をセットにして食べ比べを楽しんでもらう。支援金１万円のお返しとして、１００グラムずつが味わえる。より高額のコースもあり、目標金額は計５０万円。

　市内産のトマトを使ったジャムをレアチーズケーキに挟んだスイーツ「とまこ」の全国発信を目指すのは、弁当店「美食美菜ロコズ」（同市加古川町北在家）。表面のトマトゼリーに描かれた笑顔が愛らしい。１２個入りの２５００円からで、計２５万円を目指す。

　創作居酒屋「おばんざい良平家（りょうへいや）」（同市平岡町新在家）は、卵を産み終えた鶏「ひね鶏」のもも肉のこりこりとした食感を生かし、何時間もじっくり煮込んだカレーを作っている。１２袋で６千円からで、計１００万円を目指す。

　ＣＦサイト「キャンプファイヤー」で３０日まで受け付ける。ＣＦへの出品希望者はフューチャーリンクネットワーク（ＴＥＬ０７９・４４０・９０３９）まで。