高砂商工会議所（兵庫県高砂市）は１月から、同市高砂町鍛冶屋町の高砂銀座商店街にある空き事務所を活用し、シェアオフィス「起業家空間『ＬＩＮＣ（リンク）』」を開設する。同市の臨海部にある大手企業やその関連会社に利用を呼び掛け、各事業所の交流による新たなビジネス展開や、企業内起業につなげてもらいたい考え。このほど開いた内覧会には、地元金融機関などが参加した。

　同商議所は２０１９年から、芸術家やデザイナーら「クリエーティブ産業」に関わる人材を呼び込み、市内の空き家や空き事務所の解消につなげようと「ＬＩＮＣ」プロジェクトを立ち上げた。シェアオフィスはプロジェクトの一環。

　活用する空き事務所は、もともと放課後等デイサービス事業所として使われていた。

　鉄骨２階建てで、２階の３部屋には計８席の机が置かれ、１階は広々とした共有スペースと飲食スペースがある。インターネットに接続できる無線ＬＡＮも備えた。

　１～３月は試行期間とし、地元の事業者や金融機関から社員を派遣してもらう。利用者らの要望に合わせてレイアウトの変更や改装を進めていくという。同商議所の議員でプロジェクトリーダーの黒田昌宏さん（５３）は「各企業のネットワークや技術を連携させ、新たなビジネスを考えてほしい」と話す。

　試行期間の利用には毎月５千円と別途経費（光熱費など）がかかる。同商議所ＴＥＬ０７９・４４３・０５００

（若林幹夫）