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「蝉時雨」の作品を前に、12年来の思い出を語り合う藤田雄大さん(右)と荒井よし枝さん=東京都中央区銀座3
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「蝉時雨」の作品を前に、12年来の思い出を語り合う藤田雄大さん(右)と荒井よし枝さん=東京都中央区銀座3

 国内外で個展を開いている書家・美術家の藤田雄大(たけお)さん(50)=兵庫県高砂市=が、「今までで一番意味のある作品展」と思いを込める企画展が、東京・銀座で開かれている。兵庫ゆかりの美術家を応援するギャラリー「枝香庵(えこうあん)」(東京都中央区銀座3)の存在を12年前に知り、「いつかここで」と抱いた目標を実現させた藤田さん。「偉そうな書ではなく、一般の方に見てもらえる作品を書けるようになったのかな」と喜ぶ。

 枝香庵は、神戸で30年以上暮らした荒井よし枝さん(71)が、2006年に開設。兵庫ゆかりの画家や陶芸家の作品展を、積極的に企画している。

 今回の展覧会は「書とアートの間(はざま)で」と題し、書を28点と抽象画10点を展示。濃淡や大きさがさまざまな「しゃんしゃんしゃん…」の字が重なり合う「蝉時雨(せみしぐれ)」は、代表作の一つ。

 子どもの頃から書に親しんできた藤田さんは、表現者を目指して36歳で脱サラ。専門学校で書を学び直していた09年、枝香庵を知り、上京の際に訪れた。その後も何度も足を運び、荒井さんの感性や人柄に引かれたという。藤田さんは「よし枝さんに認めてもらえた。やっとスタート地点に立てた」と声を弾ませる。

 25日まで。枝香庵TEL03・3567・8110

(永見将人)

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