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 新型コロナウイルスの感染者が救急搬送を要請した際、搬送先が見つからず、救急隊員が搬送を終えるまでに数時間かかったり、医療機関に受け入れを10回以上交渉したりする事例が、兵庫県の東播地域で相次いで起きている。感染者の急増で医療体制が逼迫(ひっぱく)しているためで、加古川、高砂市の消防本部管内で患者全体の平均搬送時間も押し上げる形に。感染拡大が止まらない中、加古川市消防本部の担当者は「重篤な患者の搬送は、一分一秒の遅れが致命傷になる」と危機感を示す。(千葉翔大)

 稲美、播磨町を含む同本部管内では今年1月~5月6日、転院搬送を除いてコロナ感染が疑われる事例の搬送が140件あり、うち68件で陽性と確認された。

 同1日には、自宅療養中だった80代女性が、息が苦しくなったと119番した。救急隊員らが医療機関と交渉したが、大型連休中で夜間帯だったこともあり病院に到着したのは通報から約5時間半後。女性の命に別条はなかったという。

 高砂市消防本部でも同時期、同様にコロナ感染が疑われる事例で13件出動し、うち4件で後に陽性と判明した。

 5月8日夜には、感染からいったん回復して同市内の職場に復帰していた60代男性が、呼吸が苦しくなり、血中の酸素濃度が低くなっていると通報。救急隊員が姫路、加古川市などの医療機関と交渉したが、搬送先は見つからなかった。午前0時すぎ、11回目の交渉でようやく西宮市の医療機関が受け入れを承諾。通報から病院到着まで計4時間以上かかった。

 総務省消防庁は、医療機関に受け入れの可否を4回以上照会し、救急隊の現場到着から搬送開始までに30分以上要した場合を「救急搬送困難事案」に分類。1月~4月末に加古川市消防本部管内で74件(前年同期比7件増)、高砂市消防本部でも同時期で18件(同8件増)に上った。

 患者全体で同時期、通報から搬送完了までにかかった時間は加古川の管内で平均35・8分、高砂でも同34・8分と、いずれも前年同期より約3分長くなっている。

 両消防本部は「東播地域の医療機関は患者の受け入れには積極的」とする。その上で、加古川市消防の担当者は「現時点で搬送の遅れが命に直結した事例はないが、同じ状況が続けば救える命が救えなくなる」と指摘。高砂市消防の担当者も「コロナ感染が疑われる患者の搬送後、救急車を消毒する必要がある。次の出動までに時間がかかり、(通報現場に)最も近い救急隊員が出動できないなど、負の連鎖につながりつつある」と話す。

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