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公認会計士の試験に合格した船江恒平六段=加古川市内
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公認会計士の試験に合格した船江恒平六段=加古川市内

 兵庫県加古川市在住のプロ棋士で難関の公認会計士試験に合格した船江恒平六段(34)が知人を通じ、将棋を続けながら勤務を受け入れてくれる監査法人を探している。実際に公認会計士になるために必要な実務経験を積むためだ。自身を「甘い性格」と分析するが、「将棋に取り組む時間は限られても、あえて厳しい環境に身を置く方が成長できる」。七段昇段と公認会計士という二つの夢の実現を目指す。(千葉翔大)

 船江六段は同市出身。祖父の影響で5歳から将棋に親しみ、小学5年でプロ棋士を養成する奨励会へ。同時に、井上慶太九段の門下生となった。加古川東高校(同市加古川町粟津)を卒業後、2010年に23歳でプロデビューした。

 「何か資格を」との思いが最初に頭をよぎったのは20代前半の頃。「高校卒業からプロになるまで5年かかった。当時、もしなれなかったらと考えた」と振り返る。実際は猛勉強を重ねて四段に昇段し、その後はプロとして将棋盤と向き合った。30歳を過ぎ、「ここで受けなければ、一生受験できない」と一念発起。難易度が高く将来に役立つ資格として、公認会計士試験への挑戦を決めた。

 19年3月、大阪府内の専門学校に通い始めた。初めは週に5~6日授業があり、1日10時間ほど机に向かったことも。会計学や企業法など計5科目に集中した。とりわけ管理会計論は、これまで触れる機会が少なかった電卓を使用。苦戦を強いられたが、「10代から同年代まで幅広い世代が通っていた。特に若い人が必死に勉強する姿に、刺激を受けた」と語る。

 試験は、マークシート式と論文式の2段階を通過しなければならない。船江六段が受けた20年度の試験には、全国から約1万3千人が出願。船江六段はいずれも一発でクリアし、今年2月に合格証書を手にした。同年度の最終合格者数は約1300人だった。

 ただ、合格者の公認会計士登録には2年以上の実務経験のほか、教育研修機関の実務補習所に通って単位を取得し、修了考査に合格することも必要となる。

 二足のわらじは今後も容易ではないが、船江六段は受験勉強の間も対局を重ねてきており、「プロ入りの時に実感した『やればできる』との思いが支えになっている」。棋士として「勉強は覚えたことを表現するが、将棋は誰もが考えない一手を指すことができる。やっぱり将棋が好きだって実感したんです」と話す。

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