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大奥仕様の着物の完成を喜ぶ尾崎高弘さん(右)と制作した山元宏泰さん=高砂や
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大奥仕様の着物の完成を喜ぶ尾崎高弘さん(右)と制作した山元宏泰さん=高砂や

 かつて姫路藩の特産品「高砂染」を手掛けていた染物屋の尾崎家子孫、尾崎高弘さん(55)=兵庫県加古川市=が、江戸時代の大奥に反物が献上されていたという史実に基づき、その高砂染柄をイメージした「大奥仕様」の着物1枚を作った。松の影が高貴な紫色の絹にあしらわれ、華やかなチョウが全面に舞っている。(笠原次郎)

 高砂染は、夫婦和合の象徴である高砂神社(高砂市高砂町東宮町)の相生の松を主に表現。一面に広がる松枝模様に、白抜きで竹箒(たけぼうき)や熊手などの縁起物の図柄が重ねられる。起源には二つの説があり、うち姫路藩主の池田輝政が高砂の尾崎庄兵衛(しょうべい)に作らせたというのが一説。約100年前に製法は途絶えたが、17代目に当たる尾崎さんが復刻品の制作に力を入れている。

 2019年には、江戸幕府13、14代将軍の時代、大奥の最高権力者だった瀧山(たきやま)が残した日記から、反物の献上が13回登場することが判明。江戸開城で城を去る女中に、瀧山が1反を与えた記録もあった。

 尾崎さんは、この史実にちなんで高砂染の着物作りを始め、江戸時代の舞台衣装などを手掛ける「山元染工場(せんこうじょう)」(京都市中京区)に制作を依頼。4代目の山元宏泰さん(48)は文献を基に、その柄だけではなく、丈が長くて裾が二重になっている大奥仕様の着物を仕上げた。「派手すぎず、高貴な方が似合うイメージになった」と話す。

 8月には、高砂染の発信拠点である旧尾崎邸「高砂や」(高砂市高砂町鍛冶屋町)で、関係者約10人にお披露目された。尾崎さんは「高砂染に込められた『高砂』という日本で一番おめでたい言葉が、広く再認識されるきっかけになってほしい」と願う。

 着物は10月10~20日、姫路城を望む日本庭園「好古園」(姫路市本町)で展示される。入園料は一般310円、小中高生150円。来年1月1~3日には、高砂染ゆかりの高砂神社でも初詣客に披露される。

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