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8月で賞味期限が過ぎた災害備蓄食料の乾パン=加古川市加古川町北在家
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8月で賞味期限が過ぎた災害備蓄食料の乾パン=加古川市加古川町北在家

 兵庫県加古川市が災害用に保管する乾パンやアルファ化米の備蓄食料が大量に賞味期限を過ぎ、一時、扱いに苦慮した。期限が迫れば寄付や防災訓練で配るなど、消費しながら常に一定の分量を備蓄する「ローリングストック」に取り組んでいたが、新型コロナウイルス禍でその機会が減ってしまった。必ずしも食べられないわけではないが、一部を配って市民から疑問が寄せられたケースも。食品ロスになるため捨てることもできず、倉庫に積まれた。(若林幹夫)

 同市防災対策課によると、同市の備蓄食料は計11万食。避難所となる小中学校などに分散保管している。賞味期限は5年。購入時期をずらし、例年なら年間2万食以上をフードバンクへの寄付と啓発用に回していた。

 ところが2020年度以降、在庫が増えたフードバンクは受取量が限定された。フードバンクの認知度が上がったためとみられる。コロナ禍で地域の防災訓練も減り、約1万4千食が今年8月に賞味期限を迎えた。ただ、賞味期限は「品質が変わらずおいしく食べられる期間」。一定期間は、味や匂いに異常がなければ安全上問題はない。

 10月には市内の町内会から依頼され、防災啓発用としてアルファ化米900食を提供した。配る際に期限切れの周知徹底を確認したというが、配布後に疑問を感じた住民から市に問い合わせが入った。同課は「どこまで周知できるかについて確認が不十分だった」と対応のまずさを認めた。

 アルファ化米は消防職員らが食べたが、現在、乾パンはまだ残っている。コロナの感染第6波も懸念され、来年に賞味期限を迎える分がまた余る可能性がある。同課の担当者は「賞味期限を過ぎたのは初めて。ローリングストックの計画を前倒しにするなども考えないといけない」と話す。

■消費者庁「過度な食品ロス」注意

 賞味期限が迫る備蓄食料について、県内他市も啓発用として活用しているが、新型コロナウイルス禍で防災訓練などの開催が減り、活用先の確保に苦労している。近隣の高砂市危機管理室は、今年初めて一部をフードバンクへの寄付に回し、市内の小中学校、高校に協力をお願いして引き取ってもらったという。

 避難者20万人分を想定して約30万食を保管する神戸市。毎年数万食を入れ替えているが、担当する経済政策課は「毎年のイベントがなくなり、他部署にも呼び掛けてなんとか配布先を探すことができた」と話す。

 賞味期限の愛称を「おいしいめやす」として啓発する消費者庁は、「賞味期限切れ備蓄食料が、過度な食品ロスにつながらないように」と呼び掛ける。担当者は「原則は期限内に食べることだが、検査して期限後3カ月まで食べられると判断したケースもある。捨てるより検査する方が安価」とする。

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