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マツモト工業が開発し、電子基板から貴金属を取り出す熱分解炉設備(同社提供)
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マツモト工業が開発し、電子基板から貴金属を取り出す熱分解炉設備(同社提供)

 配管やプラント工事を手掛ける兵庫県高砂市の会社が、使われなくなった電子機器の基板に熱を加えて、金や銀などの貴金属を効率良く回収する熱分解炉を開発し、特許を取得した。熱処理の際にダイオキシンなど有害物質の排出を抑えられるよう、環境への配慮も施され、既に国内で実用化されている。

 同市高砂町今津町のマツモト工業。廃棄されたパソコンや携帯電話、ゲーム機器の基板には貴金属やレアメタル(希少金属)が含まれているため、「都市鉱山」とも呼ばれる。2000年代に回収技術が模索され、同社も独自に開発に乗り出した。

 開発に成功した設備は高さ約11メートルと大型。酸素量を調整しながら500~600度の熱を基板に加えることで、酸化と熱癒着を防ぎ、貴金属成分を分別する。貴金属は、結晶構造を持たない「非晶質」の状態で取り出し、精錬、再資源化用に出荷できる。基板の分解、溶融によるロスが少なく、高い回収率が見込めるという。

 配管やプラント工事で培われた技術を生かしたが、温度設定などに苦労し、開発に5年以上を費やした。2016年から実際に出荷され、大阪市内の事業所とも協力して20年に特許を取得。マツモト工業の松本貴幸社長(47)は「構想からは10年以上かかり、実用化は社内でも驚かれた。失敗も多かったけれど、売れるとうれしい」と販路拡大に期待を寄せている。(若林幹夫)

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