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ファンタジー仏壇を手掛けた折井匠社長(左)と依頼した浜田之光専務=加古川市野口町野口
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ファンタジー仏壇を手掛けた折井匠社長(左)と依頼した浜田之光専務=加古川市野口町野口

 テレビゲームやアニメの小道具を手掛けるプラスチック加工会社「匠(たくみ)工芸」(兵庫県高砂市荒井町日之出町)が、ファンタジー仏壇と位置付ける「プレイヤー(祈り)スポット」を作った。同県加古川市野口町野口の仏壇専門店「素心(そしん)」の依頼で制作。死を終わりと捉えず、「冒険の始まり」とイメージし、仏壇の中央に刺さっている剣など斬新なデザインが目を引く。

 素心では、3万円から1千万円超まで大小さまざまな仏壇を扱う。ただ近年、核家族化などで家が小さくなり、和室の一角に組み込む伝統的な大型仏壇は売れなくなってきている。代わって家具調の小ぶりなものが、比較的狭いリビングなどでも違和感がないとして人気を集めているという。

 2020年2月、店の看板を作ってもらったことがある匠工芸に「仏壇らしくないものを」と依頼。折井匠社長(43)は「自分のようにファミリーコンピュータなどテレビゲーム好きだった人なら、冒険をテーマにしていいのでは」と思い付き、木製の家具調仏壇を灰色のレンガ風樹脂で囲った。

 コンセプトは、亡くなった後、深い森を進んでいくとその先に、岩に刺さった剣を見つける-と決め、発泡スチロールを加工して木や岩を制作。剣を引き抜いて先に進むと、“冒険”が始まると想定した。素心の浜田之光(ゆきみつ)専務(56)は「亡くなった方らしさが出るのなら、こういう仏壇もありなのではないか」と話す。

 88万円。高さ約41センチ、幅34センチ、奥行き約29センチ。受注生産で、完成まで2カ月かかる。色の変更など細かい要望にも応じる。素心加古川本店TEL079・425・6111

(笠原次郎)

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