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 兵庫県高砂市消防本部で2021年に救急搬送した患者のうち、傷病程度別で中等症が初めて半数を超え、軽症の割合が4割にとどまったことが、同本部の統計で分かった。従来は軽症が中等症より多かったが、20年に初めて逆転し、21年はその差が拡大した。加古川市消防本部管内(同市と稲美、播磨町)も同様の傾向。新型コロナウイルス禍で受診を控え、症状が進んでから搬送を要請するケースが多くなったとみられる。(笠原次郎)

 高砂市消防本部管内の同市内では21年、救急搬送した3447人(前年比55人増)のうち、中等症が1763人(同202人増)で51%を占めた。軽症は1392人(同146人減)と40%だった。

 コロナ禍の影響を初めて受けた20年には、中等症が46%、軽症は45%となり、記録が残る1998年以降で初めて中等症が軽症を上回り、2021年はその差がさらに広がった。同本部によると、地元医師も「症状がひどくなってから来院する人が多くなった」と指摘。担当者は「コロナ禍以前の例年なら軽症5割、中等症4割。割合がそっくり逆転して驚いている」と明かす。

 加古川市消防本部管内でも、中等症と軽症の割合はそれぞれ19年に43%、44%だったが、20年に47%、39%と逆転し、21年には48%、37%と差が拡大した。

 コロナ感染者については、高砂市内で21年に前年比51人増の61人を搬送。加古川消防の管内でも、搬送は感染疑いを含め172人増の424人となった。両本部ともマスクやゴーグル着用などを徹底し、搬送に伴って患者から救急隊員に感染した例はないという。

 一方、21年の統計によると、火災は加古川消防の管内で76件発生し、前年から21%減ったが、死者は4人から6人に増加。原因はたき火やたばこなど火の不始末が目立つ。高砂市内では24件の発生で前年から8%減少。建物火災が21件と全体の9割近くを占め、前年はゼロだった死者が1人出た。

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