東播

  • 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 踏切内で電車を止めるなど認知症の人が起こした事故について、兵庫県高砂市は7月から、家族に請求される賠償金などを支払う保険に、家族に代わって加入する制度を導入する。最大3億円まで支給される種類の保険に入る予定で、世話をする家族らの安心感につなげたいという。東播2市2町では、初めての取り組みとなる。(笠原次郎)

 2007年に愛知県内で、認知症の高齢男性が電車にはねられて亡くなり、遺族が鉄道会社から振り替え輸送費など約720万円を請求された。この裁判を契機に認知症患者による事故の保険商品が広まり、兵庫県内でも現在、神戸、尼崎など6市が公費で保険料を負担している。高砂市でも、他市にならって制度化した。

 保険加入の補助制度を利用するためには条件があり、行方不明時に稼働する「市高齢者等見守り・SOSネットワーク事業」に登録する▽自宅で暮らしている▽「認知症だが、歩き回る体力がある」との診断を受けた-の三つを満たす必要がある。市が年額保険料の1810円を負担。肩代わりして加入する保険は、訴訟費用や慰謝料などが最大3億円までカバーされる。

 市は、31日現在で51人にとどまっている同ネットワーク事業の登録者を増やすきっかけにもしたい考えで、今回の保険加入補助制度の利用者は100人を想定している。スタート予定日は7月1日。市地域福祉課の菅原(すがはら)守弘課長(45)は「認知症の方やその家族が少しでも安心して暮らせるようになれば」と話す。同課TEL079・441・9006

東播
東播の最新
もっと見る
 

天気(12月9日)

  • 18℃
  • ---℃
  • 0%

  • 21℃
  • ---℃
  • 10%

  • 19℃
  • ---℃
  • 0%

  • 18℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ