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自治会向けの「電子回覧板」のモデル画面(東播磨県民局提供)
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自治会向けの「電子回覧板」のモデル画面(東播磨県民局提供)
東播磨県民局が開いた自治会向け電子回覧板講習会=加古川市加古川町寺家町
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東播磨県民局が開いた自治会向け電子回覧板講習会=加古川市加古川町寺家町

 兵庫県の東播磨県民局が、自治会で「電子回覧板」の普及を目指している。スマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」のシステムを使い、役員から情報を素早く発信できるほか、ごみの日やイベントのカレンダー、災害時のハザードマップも共有できる。会員が高齢化し、自治会離れの進む地域がある中、回覧板回しやお知らせの掲示の負担を減らすことができ、若い世帯へのアピール材料にもなりそうだ。(斉藤正志)

 新型コロナ禍で、回覧物の配布や総会の開催など、各地の自治会活動に支障が生じたことから、同県民局が運営の効率化策として考案した。

 「電子回覧板」を利用するには、まずアプリ「LINE公式アカウント」をスマホに入れ、メニューの表示などを設定する。役員らが管理者となり、自治会アカウントの場所を示すアドレス(URL)かQRコードを発行。住民が読み込めば「友だち」として参加できる。役員は情報をメッセージで一斉に伝えられる。

 同県民局は来年3月までに、ホームページで作成マニュアルを公開する予定。

 今月2日には、同県加古川市加古川町寺家町の県加古川総合庁舎で講習会が開かれ、東播磨3市2町の自治会、自治会連合会の計13団体18人が参加した。ソフトバンク社員らが、登録や管理者の設定方法などを説明。地域のイベントをカレンダーで管理する方法や、市町の広報誌を掲載したインターネットページへの接続方法などを教えた。

 同県播磨町の古田東自治会会長の日下部(くさかべ)義和さん(71)は「回覧板を作って、25ある班に渡し、返ってくるまで1~2週間かかる。導入できればすぐに情報が伝えられて、すごく便利になる」とする。一方で、「住民に高齢者が多く、どうやって『友だち』になってもらうかが課題」と話す。

 自治会は、住民同士の交流や環境美化、防災といった地域づくり、市町からの情報伝達などの役割を担う。しかし、近年は加入率の低下や会員の高齢化、役員の担い手不足が問題になっている。

 同県民局総務防災課は「役員が回ってくる前に自治会を脱会する例があるなど、何もしなければ自治会組織が弱ってしまうところもある。ぜひ使ってほしい」と呼びかける。同課TEL079・421・9016

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