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「たまとま」の栽培について説明する小畠諒将さん。栄養価が高く、完熟状態で出荷できる品種だ=加古川市志方町原
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「たまとま」の栽培について説明する小畠諒将さん。栄養価が高く、完熟状態で出荷できる品種だ=加古川市志方町原
「ゼブラグリーンズ」の環境制御型ハウス=加古川市志方町原
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「ゼブラグリーンズ」の環境制御型ハウス=加古川市志方町原

 種苗販売大手、タキイ種苗(京都市)出身の男性3人が、特定の栄養成分を高めた機能性野菜を作る農業法人「ゼブラグリーンズ」を兵庫県加古川市志方町で立ち上げた。第1弾の商品として、うまみが強く、健康に良い成分を多く含むトマト「たまとま」を栽培し、1月下旬から出荷をスタート。市場に出回りにくい機能性野菜の、生産性や流通性を向上させたいという。

 加古川市出身で、タキイでは海外事業などに従事していた代表の柿坪(かきつぼ)俊彦さん(46)=大阪市、コンサルティングなどに携わったマーケティング担当の小畠諒将(こばたけりょうすけ)さん(32)=加古川市、神戸市出身で農場勤務だった技術担当の松宮周平さん(29)=加古川市。「種から消費者の健康まで見通した農業を展開したい」と、2021年10月にタキイを退社。同11月に農業法人を発足させた。

 健康志向の高まりで、機能性成分を多く含む野菜が注目されているが、栽培の難しさなどの課題があった。そこで先端技術を取り入れた農法で生産性を高めようと22年10月末、コンピューターで温度や湿度、与える水や肥料の量などを管理する「環境制御型ハウス」(40アール)を加古川市志方町に建設。タキイが開発した、機能性成分を多く含むトマトの専売契約を結び、11月から栽培を始めた。

 このトマトは、うまみ成分のグルタミン酸や機能性成分で抗酸化作用のあるリコピンの含有量が、一般的なトマトの約2倍に上るという。

 完熟が長持ちするため、真っ赤な状態で出荷でき、ドリップも少なくさまざまな料理へのアレンジが可能。ただ規格外の形となる卵形をしているため、従来は市場では流通しにくいとみられていた。だがこれを逆手に取って卵パックに入れて販売し、他のトマトとの差異化を図る計画だ。

 小畠さんは「さまざまな技術やノウハウを取り入れることで、消費者にとって魅力のある品種をどんどん市場に出回らせたい」と意欲を見せる。

 7月上旬まで、県内のスーパーなどに出荷予定。農場のそばで直売もしている。ゼブラグリーンズTEL079・441・7882

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