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獅子頭職人の竹原正芳さん=高砂市北浜町西浜
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獅子頭職人の竹原正芳さん=高砂市北浜町西浜

■獅子頭職人 竹原正芳さん(73)=兵庫県高砂市

 金箔(きんぱく)を貼った獅子頭たちが、にらみを利かせる。全国各地からの修理品が並ぶ作業場は、荘厳な雰囲気が漂う。

 代表を務める「竹原仏壇仏具店」で、獅子頭の製作、修理を手がける。和紙製と木製を両方作れるのは、全国でも数少ないという。「獅子舞が、幅広い世代が集まる機会になっている地域もある。きれいになって、喜んでくれるのがうれしい」

 姫路市出身。小さな頃から戦艦や航空機のプラモデルを作るなど、ものづくりが得意だった。中学卒業後に大工などとして働き、27歳で同市の仏壇製造会社に入社した。工場長まで務めたが、バブル崩壊で経営が悪化し、44歳で自ら退社。1994年に妻の実家のある高砂市北浜町西浜に、同仏壇仏具店を開いた。

 西浜地区は、秋祭りの勇壮な毛獅子舞が有名な、大塩天満宮(姫路市大塩町)の氏子。95年に地元の獅子頭の修理を請け負ったのが、新分野開拓の始まりだった。金箔を貼ったり加工したりする仏壇作りの技術を基に、我流で修復の技を身に付けていった。

 播磨をはじめ兵庫県は、全国屈指の獅子どころ。各地を巡って営業すると、傷んだまま使っているケースも多く、受注が相次いだ。96年からは新品の製作も開始。次第に獅子頭の売り上げが、仏壇を大きく上回るようになった。

 和紙製は、木材で型を作り、和紙を細かく何重にも貼り付ける。下地を整え、漆を塗り重ねていく。激しい舞で損傷した獅子頭に、精巧な技術で新たな命を吹き込む。

 年間約40個の修理を手がけ、昨年は新品を7個作った。一つ一つ異なる顔を丁寧に仕上げたり、独自のデザインを考えたり。秋祭り前の8~10月は、睡眠時間を削ることも。2002年からは2代目の長男透(とおる)さん(45)とともに働き、各地の伝統を支える。

 「こういうのを作りたいと構想はたくさんある。いつか自分が作った獅子頭の展示会を開きたい」

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