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「古墳時代の技術革新」をテーマに催されている県立考古博物館の春季特別展=播磨町大中1
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「古墳時代の技術革新」をテーマに催されている県立考古博物館の春季特別展=播磨町大中1

 「古墳時代の技術革新」をテーマにした春季特別展が、兵庫県立考古博物館(播磨町大中1)で開かれている。兵庫県や大阪府、岡山県の50カ所の遺跡から出土した須恵器と呼ばれる土器や金具、農耕用器具など約190点を展示。古墳時代中期以降に、朝鮮半島からの渡来人によって、鉄を鍛える技術や牛馬の利用法、新たな調理方法がもたらされ、生活様式が変革したことを伝えている。

 会場には、古墳時代中期の古墳から出土した「鉄鋌(てってい)」と呼ぶ薄い鉄板を展示。朝鮮半島で生産されたと考えられ、副葬品として、埋葬された有力者の威信を示す目的があったとみられる。国内での鉄生産は古墳時代後半期以降に始まったことを、パネルで説明する。

 「竈(かまど)」も同中期に渡来人から伝わり、従来の炉からの転換になった。蒸し器となる「甑(こしき)」も導入され、調理方法や食生活が変わる契機になった。会場には、土師(はじ)器の移動式竈や底に複数の穴を開けた甑を並べた。

 同中期以降は牛馬を農耕に使うようになったといい、代かきのための「馬鍬(まぐわ)」などの出土品もそろえた。

 古墳の変遷も、前・中・後期に分けて解説。古墳に並べられた埴輪(はにわ)は、中期から船形や水鳥形が登場することなどを、現物を示して説明している。

 7月2日まで。月曜休館。午前9時半~午後5時(入場は同4時半まで)。観覧料500円(大学生400円、高校生以下無料)。同館TEL079・437・5589

(斉藤正志)

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