女子学生の目線で防災を考える神戸学院大学(神戸市中央区)のサークル「防災女子」が今年、結成10周年を迎えた。非常時の食事の作り方や備えの大切さなどの啓発活動に取り組み、卒業後、防災に関わる仕事に就いた人もいる。防災に女性の視点を入れることの重要性は1月の能登半島地震でも指摘されており、学生らは「今後は、さまざまな分野に活動を広げていきたい」と意気込む。(杉山雅崇)
防災女子は2014年6月、学生たちが立ち上げた。きっかけは13年度に神戸市が実施した「暮らしの備えアイデアコンテスト」。当時同大2年だった向井(旧姓高岸)明以(めい)さん(31)が提案した非常食作りなどの「防災女子」と名付けた取り組みが、最優秀賞に輝いた。
そのアイデアを実践しようと、向井さんが同大職員の前田緑さんや有志の学生とともに「防災女子」を結成。以降、新たなメンバーも加わりながら、食を中心にした災害時に役立つ情報を発信してきた。現在は21人が所属する。