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県農生が考案した東播特産大麦の新商品。米粒麦入りクラムチャウダーリゾット風(左)とサラダ=加古川市加古川町寺家町(撮影・斉藤正志)
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県農生が考案した東播特産大麦の新商品。米粒麦入りクラムチャウダーリゾット風(左)とサラダ=加古川市加古川町寺家町(撮影・斉藤正志)
米粒麦を混ぜたパスタを試作する生徒たち。試行錯誤を重ね、新商品を考案した=県立農業高校(同校提供)
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米粒麦を混ぜたパスタを試作する生徒たち。試行錯誤を重ね、新商品を考案した=県立農業高校(同校提供)
県やJA兵庫南、オイシスの担当者らとの打ち合わせで、考案したメニューを紹介する生徒(左から3人目)=県立農業高校(同校提供)
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県やJA兵庫南、オイシスの担当者らとの打ち合わせで、考案したメニューを紹介する生徒(左から3人目)=県立農業高校(同校提供)

 兵庫県・東播地域特産の六条大麦を使った新商品を、県立農業高校(同県加古川市平岡町新在家)の生徒が考案し、11月下旬に食品メーカーのオイシス(同県伊丹市)から発売される。メニューは、プチプチとした食感が楽しめる大麦の加工品「米粒麦(べいりゅうばく)」を活用した、リゾット風クラムチャウダーとサラダ。両者とJA兵庫南、東播磨県民局による連携事業で、商品開発に携わった生徒らは店頭に並ぶ日を心待ちにしている。(増井哲夫)

 地域資源を活用して魅力的な新商品を生み出そうと、4者は2月に連携協定を締結。同JAの米粒麦を使い、同校食品科学科の木村健一教諭(37)と食品加工研究会メンバーの2、3年生約10人を中心に商品開発を進めた。

 各生徒がアイデアを出し合い、関係機関とオンラインや対面で打ち合わせを重ねてメニューを考えた。生徒らはこれとは別に、小麦粉に大麦粉を混ぜて食パンや蒸しパン、クッキーを作って食感や香りを確認するなど、大麦を材料にした際の特徴も探った。

 提案メニューに決まったのが、「米粒麦」を混ぜ込んだパスタ。ところが、生地にうまくなじまず、作るのに手間がかかった。5月末の打ち合わせでの提案に向け、打開策が見えないまま迎えた前日。メンバーの男子生徒が言った。「(ソースに)混ぜたらええやん」

 「これだと思った」と木村教諭。このアイデアをヒントに、生地ではなくソースに米粒麦を混ぜたパスタを考案。米粒麦入りドレッシングのサラダも急きょ追加した。打ち合わせで関係機関の担当者に試食してもらうと、「食感がいい」と高評価。「スープご飯も考えてほしい」という意見を受け、3種類を作った。

 これらの提案を受けて、オイシスが商品を試作。7月下旬の打ち合わせで「米粒麦入りのクラムチャウダーリゾット風」と「米粒麦入りドレッシングのサラダ」の2点を披露した。同社によると、パッケージデザインには生徒らが考えたアイデアが採用される予定だ。

 メンバーで2年の安芸琴音(ことね)さん(17)は「当初は本当に商品になるとは思わなかったけど、試作などを重ねて実感が出てきた。商品化が待ち遠しい」。将来は食品関係の商品開発に携わるのが夢だという。

 木村教諭は「『小麦の代替』からなかなか抜け出せず苦労した。それでもドレッシングに米粒麦を入れるというのは斬新。今後の展開でも、高校生の先入観にとらわれない発想を期待したい」と話した。

 いずれも398円(税抜き)。一部のスーパーのほか、にじいろふぁ~みん(稲美町六分一)でも販売される予定。

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