東播

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新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける若者=加古川市民会館
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 衆院選の19日公示、31日投開票が決まった。新型コロナウイルスは地域住民を疲弊させ、飲食店をはじめ、事業者を苦境に陥らせている。この国の行方を決める選挙を前に、兵庫県の東播地域からコロナ禍の実情を伝える。

     ◆

 「やっと2回打てた」

 10月5日、加古川市加古川町北在家の市民会館。新型コロナウイルスワクチンの接種を受け、同市志方町に住む大学4年の男性(21)は、表情を緩ませた。

 神戸市の大学に通いながら焼き肉店でアルバイトをしている。接客するため、店長に「早めに接種した方がいい」と言われていた。

 16~29歳の予約が始まった9月7日には、受け付けが始まる午前7時にインターネットで申し込み、14日に1回目の接種を受けた。

 「友人と比べても、僕は遅い方。ほっとしている」

    ◇

 政府がコロナ収束への“切り札”として進めたワクチン接種。自治体にとっては、膨大な数の住民に、迅速に接種するという前例のない取り組みになった。

 4月5日に、県内で先駆けて電話で80歳以上の予約受け付けを始めた高砂市では、申し込みが殺到。コールセンターがつながらず、市役所の代表電話にも苦情が相次いだ。ワクチン量が限られ、同様の事態は他の自治体でも繰り返された。

 「7月末をめどに高齢者の2回接種を終えたい」

 4月23日、菅義偉首相(当時)の発言は混乱に拍車を掛ける。総務省が自治体幹部に直接連絡するなど、政府は計画前倒しへ“圧力”をかけた。医療従事者の確保は、接種会場の増設は、予約システムは-。東播2市2町の職員も、休日返上で態勢づくりを急いだ。

    ◇

 「ここまで減らすのか」

 6月、東播地域のある自治体の担当者は、7月分のワクチン配分の通知を見て、思わず口にした。2市2町への全体供給量は、6月分からほぼ半減していた。

 加古川市は6月分の82箱(9万5940人分)から、7月分は33箱(3万8610人分)と半分以下に。稲美町も10箱(1万1700人分)から5箱(5850人分)になった。高砂市と播磨町は、6月分を大幅に減らされていた。

 長期的な供給日程が示されず、国を信じて接種態勢を整える中での急減。「国にはしごを外された」と憤りの声も上がった。加古川市は予約枠を縮小し、高砂市は予約対象年齢拡大の先送りを余儀なくされた。

    ◇

 10月11日時点で2市2町の12歳以上の接種率は、2回目が68・5%。11月中に対象者の8割が接種を終える見通しだ。国の場当たり的な対応が自治体を混乱に陥らせたとの批判がある一方、「政府が前のめりで急がせたからこそ、接種が進んだ」と話す関係者も。

 3回目の接種について、9月22日には厚生労働省が自治体向けのオンライン説明会を開いた。岸田文雄首相は10月12日、接種は12月にも開始することに言及したが、具体的な準備はこれからだ。

 ワクチン接種を巡る試行錯誤は、続いている。(斉藤正志)

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