120WORKPLACE KOBEに入居している企業・団体を紹介します。今回は「株式会社 阪技」です
・主な事業内容
大手重工メーカーの協力会社として、生活に必要不可欠な「電力」に携わる仕事をしています。タービンの設計を主とし、巨大な発電プラントに関わる設計から生産技術、品質関係業務、システム開発など、様々な分野にわたり技術をサービスしている会社です
・アピールポイント、企業表彰など
「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」受賞
◇ ◇
<インタビュー> 代表取締役社長 後藤 純次さんに聞く
─「電力」に携わる仕事ということですが、具体的にどんなことをされているんですか
私たちは、総合エンジニアリング企業です。基本的には、ものを作るための「技術」を提供しています。ものができるまでには、さまざま領域があります。「設計」という領域、「生産技術」という領域、「品質管理(品質技術)」という領域がありますが、この一連の工程の中で、各々のデジタル・エンジニアを担っています。
─もう少し詳しく教えていただけますか
ものを直接加工したり、検査したりするのではなく、「技術」をサービスする会社です。製品の完成図の図面だけでは、ものは出来ません。ものを作るための工作機械を動かすプログラミングや、品質検査のデータを抽出し、最適な製品に仕上がっているか分析するなど、ものが完成するまでにはやることが、たくさんあります。そうしたことを、お客さまの現場に入りながら一緒に仕事をしたり、さまざまな提案をしたりしています。
─会社の歩みを教えていただけますか
もともとは複写業務の会社でしたが、お客さまの要望で図面を書く仕事をするために、前身である「阪急技術工業」(2005年に阪技に社名変更)を設立し、設計業務に進出しました。当初、私は生産技術の設計を担当しました。その後、生産技術から品質関係業務、システム開発と仕事を広げていきましたが、私がやったことを後任の社員に任せていったら、優秀な社員たちがさらに良いものを作ってくれ、現在の規模にまで広がりました。
─事業拡大を目指したのですか
いや、私は事業拡大そのものには興味がないんです。売上を拡大したいとか、あまり思いません。お客さまに対して精一杯、応えてきただけです。お客さまのニーズに地道に応えていくうちに事業が広がっていった感じでしょうか。
─会社のアピールポイントを教えていただけますか
「人を育てる」ことです。その人がどういうところで活躍できるのか、活躍するために何を育てるのか、本人の特性を見出しながら、適材適所で配置し、良さを伸ばしていきます。幸い、私たちの会社は設計、生産技術、品質関係業務、システム開発など仕事の幅が広い。さまざまな仕事がありますから、能力やライフスタイルに合わせて人材を配置できます。
もう一つアピールポイントを言えば、「新しいものに挑戦していく人」を育てる、ということです。ベテランには匠の技がある。若者には、新しいものに挑戦していく、いわゆる未来を創る力がある。それを融合してイノベーションを起こしていきたいですね。
-新入社員の残業禁止など、残業時間の削減に努めておられますね
新人を残業禁止にしたのは、8時間で仕事をこなすことをまず身につけてほしいからです。労働時間の長さでアウトプット(成果)を出すという風土は無くしたい。ただ、ベテランや中堅にいきなり禁止と言うのは難しい。それより、若い社員から変えていくほうがうまくいくと考えました。8時間で帰る社員が増えれば、それが普通になる。10年かかるかもしれませんが歴史を変えたい。
-社内に保育所を設置したほか、小学3年生以下の子どもがいる社員は短時間勤務が選択できるなど、女性社員が働きやすい環境づくりに積極的に取り組まれています
お客さまが満足できるもの、お客さまに感動を与えるものを提供したいとき、男性だけですべて出来るでしょうか。女性が出来ること、女性の方が適していることもたくさんあります。仕事を覚え、技術を身につけてきたんですから、結婚や出産があっても、ずっと仕事を続けてほしいじゃないですか。
育児休暇から復職したときには、短時間勤務を選択する社員が大半です。その限られた時間の中で、アウトプットすることを覚えていきます。子どもが手を離れたとき、今まで5時間、6時間の範囲で仕事をしていた人が8時間働けるようになったとき、これまでの経験が強みになります。女性が40歳、45歳ぐらいになったときでしょうか。かなりの戦力になるでしょう。
─昨今、叫ばれている「働き方改革」や「女性活躍推進」に先駆けて次々と手を打たれていますが、順調にいったのですか
15年ぐらい前になりますが、大苦戦しました。一つの職場で半数が産休をとったんです。結婚した時期が違うから出産の時期も違うと思っていたら、重なった。戦力になっていた社員だったので、本当に苦労しました。今は女性社員の層も厚くなり良いサイクルが出来ています。
女性社員の先を見据えてどういう形で働いてもらうかを考える中で、保育所を設けました。ただ、保育所は目的ではありません。スタートです。保育所を使っている女性社員らの力も借りながら「働く制度」自体を変えていきたいと考えています。これからは1日何時間、という働き方ではなく、月100時間、月80時間で何をするか、という時代になるんじゃないでしょうか。
女性社員が望んでいることと、会社が求めることをどう両立させるか。悩んで悩んで、いろんなアイデアを出していく。日々、そうです。追い込まれると人間は考えます。知恵を絞り、新しい発想も出てきます。
会社もそうですが、社員も成長します。育休をとった女性社員の職場では、その仕事を若手社員が担うチャンスが生まれ、経験値が増えたことで、若手が成長したのも事実です。だから男性社員も育児休暇をとってほしいですね。
いま、働き方改革や女性活躍推進が言われていますが、私たちは1つの山場は乗り越えたと思っています。2つぐらい乗り越えたかもしれません。ただ、第2、第3のステージに進めば、そこで新たな課題も出てくるでしょう。現状に満足してしまうと、そこで成長が止まります。私は、常に自分に試練を与えて成長していきたい。甲子園で優勝を目指す高校球児ではありませんが、一つひとつ取り組んでいきます。
【メモ】
・代表者名 後藤 純次 代表取締役社長
・連絡先 079-443-4405
・Webサイト https://www.hangi.co.jp/
【新卒採用HP】 https://www.hangi.co.jp/recruitment/index.html
・主な顧客 電力関係
・120の活用法 企業説明会、面接などに活用。未来を創る学生たちが集える場にしたい
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