120WORKPLACE KOBEに入居している企業・団体を紹介します。今回は「株式会社 モンスター・ラボ」です
・主な事業内容
世界の最適な場所から最適なリソースを提供し、デジタルプロダクトの企画・開発・ローカライズ・マーケティング等を行うグローバルソーシング事業を15カ国26都市で展開している他、音楽配信、モバイルゲーム、RPA(ロボットによる業務自動化)等の自社プロダクト事業、コワーキングスペース事業なども行っています。
◇ ◇
<インタビュー> RPA事業部 統括責任者 平石真寛さんに聞く
─会社の歩みを教えていただけますか
もともと音楽配信事業から始まった会社です。多くの才能ある人にチャンスを広げたい、と独立系アーティストのための音楽配信プラットフォーム(PF)「monstar.fm」を立ち上げました。インディーズ、マイナーなアーティストは、いい音楽を作っても聞いてもらえる機会がなかなかありません。そういうアーティストの作品を聞いてもらう機会を作ろうと始めました。
─その理念が社名の由来になっているとか
はい。「Mon(モン)」はフランス語で「私の」という意味。「Star(スター)」は英語の「星」です。怪物のmonsterとはスペルも違います。よく「個の時代」などと言われますが、大衆受けする、皆にとってのスターがいた時代から、今は「自分のスター(MonStar)」を見つける時代、という意味を込めた社名です。
当初は音楽分野だけでしたが、才能がある人たちをどんどん輝かせていきたいと、事業をIT分野などに広げています。「多様性を活かす仕組みづくり」をミッションとし、2014年、世界中のエンジニア・クリエイターを最適配置し、デジタルプロダクト開発を行うグローバルソーシングPFを立ち上げ、現在の基幹事業になっています。拠点は2019年9月現在15カ国26都市で展開しています。
-さまざまな事業に取り組まれていますが、主な事業について簡単に教えてください
私が担当しているのは「業務自動化(RPA)」です。他にモバイルアプリやゲームアプリなどの事業があります。企業のIT化、私たちは「デジタルトランスフォーメーション」と呼んでいますが、企業のIT 化を支援するために、さまざまなことをやっています。
他社の中には一つのプログラミング言語に特化した会社もありますが、弊社にはさまざまな人材がいますし、言語はあくまで手段であって、お客様の「デジタルトランスフォーメーション」に資するものであれば、なんでもこい、みたいなところがあります。
─IT化のことならなんでも頼めるということですが、どういう流れになるんでしょうか
ざっくり説明しますと、一番初めにどういうものを作るか「企画」し、それをシステムに落とし込むために「要件定義」していきます。次に、具体的に作り出すための「設計・デザイン」を実施します。デザインと設計ができたら、実際にプログラミングをしていきます(開発マネジメント)。また、依頼があれば「運用・保守」の業務も行います。
─主な事業内容にある「世界の最適な場所から最適なリソースを提供」とは?
お客様の要望によって「最適な場所、最適なリソース」は違います。コストメリット優先ならアジアの拠点が優位になるし、デザイン性を強く求める場合は、北欧の拠点や弊社グループのデザイン専門会社が対象になることもあります。
─アピールポイントを詳しく教えていただけませんか
弊社のサービスは、デジタルトランスフォーメーションにおける、どのフェーズでも対応できます。それは各フェーズで必要となる人材がそろっているからであり、お客様が必要とするところのみサービスを提供することも対応可能です。例えばお客様自身で企画や要件定義を行う場合、私たちは設計・デザインの段階から始めるとか。お客様が設計・デザインまで行う場合は、エンジニアだけ提供する、ということもできます。工程もそうですし、職種、機能としても、お客様に必要な部分だけ提供する柔軟性があります。もちろん、ITのことが分かる人がいないという場合は、フルセットでサービスを提供することも可能です。
─平石さんが担当されているRPAについて簡単に教えていただけますか
例えば、あるホームページに表示されているデータを取ってきて、エクセルに貼り付ける、という作業を毎日10社分やっている、という作業があるとします。あまりクリエイティブな仕事とは言えませんね。そういう業務はロボットに任せよう、というものです。あらかじめルーティンワークのルールをパソコンのソフトウェアに覚えさせ、毎朝ボタンを1回押せば、パソコン上のロボットがすべてやってくれる、というサービスです。どんな仕事にもこういうルーティンワークは発生しますが、中でも多いのは、バックオフィスの業務です。総務、経理の仕事はどの会社にもあります。RPAは世界的に流行りつつありますが、まずはどんなものか気軽に試していただくために、弊社では最低使用期間を3カ月に設定しています。おかげさまで中小、中堅企業で導入していただいているお客様が増えています。
─どの会社にも経理、総務の業務はありますが、やり方は違うと思います。開発はたいへんじゃないですか
もちろん結果的には会社ごとに異なる、最適なものを提供するのですが、従来のシステム開発と違うのは、簡単にプログラミングができることです。プログラミングというと、文字が羅列されたものを想像するかもしれませんが、私たちのソフトはブロックをつなげていくイメージです。子どものお絵描きのようなイメージで、視覚的に何をやっているのかが分かります。少しパソコンが得意な人なら使えるレベルですので、お客様にソフトを渡してご自身で作ってもらうこともできます。
─平石さんが手掛けてきた具体的な事例を紹介していただけますか
旅館の事例ですが、部屋の稼働率によって料金を変更しているところがあります。例えば、稼働率90%以上なら正規料金、A%ならこの値段、B%ならこの値段と毎日、手作業で更新していました。このルールをパソコンのソフトに教えておくと、自動的に部屋の空室率を取ってきて、稼働率に見合った料金を自動的に表示させるようにしました。旅館の仕事は毎日ボタンを1回押すだけになりましたから、非常に喜んでいただけました。
また、専門商社の事例ですが、100万円分の商品を発注したのに、101万円分の請求書が来た、というようなことがありますね。確認のために、一枚一枚照合したり、都度、エクセルに数式を入力したりしなければいけません。ボタンを1回押すだけで、数字が合うかどうか、違っていたら何が違うか検出してくれるようになると、喜んでいただけました。
─お知らせしたいこととして、人材と連携先を募集されています
人材募集に関してですが、弊社の仕事は場所を選びません。家庭の事情などで東京には行けない、というような人たちも積極的に採用したい。エンジニアも、事業開発経験者も募集しています。また、複数のコンサルティング会社と提携させていただいていますが、神戸でもそうしたパートナーができれば、と考えています。今は東京の売り上げの割合が大きいのですが、こちらでも増やしていきたいですね。
*インタビューには、チャットでコーポレート企画本部 コーポレートコミュニケーションチーム広報の山本翼さんにも加わっていただきました
【メモ】
・代表者名 代表取締役社長 鮄川 宏樹(いながわ ひろき)
・連絡先 03・4455・7243
・Webサイト https://monstar-lab.com/
・登録 有料職業紹介事業者、一般労働者派遣事業者
・顧客、市場
①モバイルアプリ/ゲームの開発:非IT×大企業のお客様が多いです
②音楽配信:飲食業や美容院等のお客様が多いです
③RPA(業務自動化ツール):業界問わず中小~中堅規模のお客様が多いです
・アピールポイント
①顧客ニーズに合わせた国内外での最適なチーム組成およびソリューション提供
②グローバル拠点の知見を活かしたグローバルプロダクトのローカライズ
③国内のIT人材不足という社会課題がある今、世界中からチームを組織するグローバルソーシングはビジネス面のみならず雇用機会の創出に寄与するという社会性がある
④2017年にJICAに採択されたSDGsプロジェクトで、パレスチナ・ガザ「移動制限による経済発展の阻害・失業率」の解決を目指す。
・お知らせしたいこと
①求めている人材:神戸周辺を拠点とする、エンジニア(フリーランス含む)、事業開発経験のある方を募集しています。また、学生インターンも積極採用しています。
②求めている連携先:特にRPA事業において、お客様の経営課題解決や業務効率化を支援されている、システム開発企業やコンサルティング企業との連携を進めています。
・120の活用法
2019年4月のオフィス開設以降、神戸市近辺での業務に関する営業/開発拠点としての役割を担っています。今後は、グループ収益の一定割合を支える拠点として、また、AI等の技術開発に取り組むR&D拠点(計画中)としての拡大を想定しています。
2019/11/15技術やアート楽しむワークショップ 聞こえ方、見え方の違い体験2023/3/29
神戸で観光甲子園決勝大会 三重の高校などグランプリ 2023/2/6
フィギュア「花織スマイル」全開 坂本選手 5管ポスターに 2022/9/21
<次の一手 ~激動の中で 兵庫の企業~>阪技(はんぎ)(高砂市) 2022/4/21
PR動画競う「観光甲子園」 日本遺産部門で篠山鳳鳴高栄冠 2022/2/8
J1神戸・ボージャン選手 日本のファンと交流楽しむ2021/11/11
大腸がんテーマにウェブ市民講座 「40歳過ぎたら定期検診を」2021/10/25
シンガポール系IT企業「ガオガオゲート」 神戸に本社移転2021/9/10
「120ワークプレイス神戸」3周年で記念イベント2021/7/28
120で公開討論会 兵庫知事選20212021/6/15
コロナ後の健康的生活を提案 大体大学長がオンライン講演2021/5/28
リモートワークと地方創生を考える オンライン交流会2021/4/29
観光甲子園 6月22日募集開始 動画で地元PR2020/6/13
神戸市の起業家育成事業 学生ら報告会 2020/3/29
オンライン交流会を開催 コロナ対策2020/3/28
スーパー公務員2人講演 地域課題の解決法提言2020/2/5
クラブ経営の手法紹介 J1神戸・副社長「スピード重視」2019/12/21
子ども支援活動、大学生がアイデア <ミライプロジェクト>2019/12/11
ベンチャー企業5社 神姫バスに先端技術の活用提案2019/12/8
甲南大学生が校外授業 地域課題解決へ、考える力養成2019/11/12
<120入居企業・団体紹介> イーマキーナ 株式会社2019/11/12
<120入居企業・団体紹介> 株式会社 阪技2019/11/12
<120入居企業・団体紹介> 神戸香風法律事務所 2019/11/12
<120入居企業・団体紹介> 株式会社 ROC2019/11/12
<120入居企業・団体紹介> 株式会社モンスター・ラボ2019/11/15
<120入居企業・団体紹介> 株式会社 Advanced Design Technology Japan2019/11/15
<120入居企業・団体紹介> 大和出版印刷 株式会社 2019/11/15
<120入居企業・団体紹介> 一般社団法人 カラータイプ協会2019/11/15
神戸の「コワーキング」 初の合同イベント2019/10/19
マーケティングを学ぶ交流会 120で開催2019/9/21
デスクワークを自動化「RPA」 神戸で勉強会 2019/9/12
車いすで利用しやすい店紹介 甲南大生ら冊子作成、報告会2019/8/21
甲南大が車いすマップ 神戸で報告会2019/8/14
中小企業のAI導入例など紹介2019/7/30
起業目指す女性を応援 先輩経営者が助言 2019/7/24
観光甲子園 赤穂高など決勝へ 国内部門、地元をPR2019/7/13
1周年祝う交流会に100人 入居者らが成果報告 2019/7/9
女性創業カフェ 7月22日開催2019/7/5
英字新聞で時事英語学ぼう 朝英語の会、7月20日開講2019/7/4
観光甲子園 灘高など決勝へ 海外部門、ハワイに招待2019/6/25
本格的英語力を身につけよう 神戸文化開港塾を設立 2019/6/6
UIK参加企業が神戸に拠点 RPAサービス提供2019/5/21
高校の観光教育で意見交換 動画コンテスト記念しシンポ2019/5/19
神戸と沖縄 企業間の連携テーマに集い2019/4/17
高校生がハワイ、古里の魅力を発信 観光甲子園2019/3/29
街の課題 解決策を提案 スタートアップが報告会2019/3/19
アーバンイノベーション神戸 17日に市民向け報告会2019/3/12
超音波で害獣被害防ぐ イーマキーナが開発2019/1/25
ルワンダのベンチャー 鶏卵ふ化器など事業発表2019/1/24
荒木副知事、地元就職の勧め 「ラジオ関西」公開収録2018/12/19
SNSを営業ツールに ROC社長 坂本翔さん 2018/12/8
起業家と意見交換 甲南大生、志を学ぶ 2018/11/29
兵庫県支援の英企業 120に日本法人 2018/11/9
入居者、利用者らが交流会2018/11/2
ITベンチャー2社が兵庫県内進出 県などが補助2018/10/5
ITベンチャーと若者をマッチング 80人参加 2018/9/2
IT人材、バングラに JICAがセミナー 2018/8/10
<編集委員インタビュー>「起業成功の鍵は街の支援」 西本凌・関学大教授 2018/7/15
「起業のまち」先導役を期待 開業イベントで産学官関係者 2018/7/3
「120 WORKPLACE KOBE」きょうオープン 三宮・磯上通2018/7/2