祈り継ぐ震災21年
阪神・淡路大震災による神戸市長田区の火災で焼け残った防火壁「神戸の壁」と、震災を引き起こした「野島断層」がある淡路市の北淡震災記念公園で、壁の保存活動に取り組んできた市民団体と同公園、淡路市の3者が13日、「継承発展実行委員会」を設立した。震災の二つの“生き証人”を将来へ引き継ぎ、活用していくため、それぞれの関係者が協働する体制を整えた。
実行委は、震災の傷跡を伝えるシンボルとして、神戸の壁の保存活動に約20年間取り組んできた「リメンバー神戸プロジェクト」の三原泰治代表と、同公園の宮本肇総支配人が共同代表となり、門康彦・淡路市長が顧問に就任。同市の幹部らが常任委員を務める。
三原代表は、団体のメンバーが高齢化する中で「神戸の壁も、放置すればただのハコモノ。自分たちが生きている間だけの活用では、保存したことにはならない」と、実行委設立の背景を説明する。
同日、報道関係者らへの報告会で、宮本総支配人は「傷跡が消え、町並みが変わり、記憶が薄れていく中だが、その継承はもとより、発展させて語り継ぎたい」と指摘。三原代表は「今からがスタート。一緒に着実に進めていきたい」と話した。
実行委は来年1月、神戸の壁のライトアップや写真展の開催を計画している。(高田康夫)
【神戸の壁】1927年に神戸市長田区の市場の防火壁として建造された。高さ約7メートル、幅約14メートル。神戸大空襲や阪神・淡路大震災を耐え抜いた。市街地整備のため99年に旧津名町(現淡路市)のしづかホール敷地内に移設。2009年、北淡震災記念公園(同市)へと移された。震災後、市民団体「リメンバー神戸プロジェクト」が壁の保存や継承に取り組んできた。
2015/11/13
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