祈り継ぐ震災21年
毎年1月に阪神・淡路大震災の被災地で開かれてきた追悼行事について、神戸新聞社が把握している38カ所の主催団体に聞いたところ、震災21年の来年は4カ所で取りやめ、5カ所で縮小を含む大幅な変更が予定されていることが分かった。高齢化による担い手不足や資金面の負担、関心の薄れなどが要因。行事のあり方をめぐって議論される東遊園地(神戸市中央区)の「1・17のつどい」以外でも、「祈りの場」の継承は難しくなっている。
毎年1月16、17日に追悼行事を実施してきた神戸、西宮、芦屋、宝塚、伊丹、淡路、明石各市の官民計38団体(社寺や教会などを除く)に尋ねた。
琵琶町公園で主催してきた同町自治会は「震災20年で一区切り。追悼行事を行うことには賛否両論があり、いつまでもやり続けるわけにはいかなかった」と話す。ベルデ名谷の自治会でつくる連絡協議会は「追悼行事に代わって今年9月に住民同士の交流会を始めた」と説明。新長田本町筋商店街連合会も「今後は『復興して頑張っている』と伝えられるような催しを考えたい」とする。
規模縮小など内容が大きく変わるのは5カ所。森公園では炊き出しやテントの設置をやめ、復興住宅「フレール長田」は一般開放をやめて住民だけの追悼式にする。神戸市立真野小学校は地元のまちづくり協議会が運営をやめ、同校主催になる。
仮設住宅の慰霊祭から発展したビーナスブリッジ(神戸市中央区)での行事は継続するが、主催団体のメンバーは高齢化で減り、高台の会場まで一人で行けない人も多い。実行委員長の安田秋成さん(90)は「同じ仮設住宅に住んでいた人はほとんどいなくなったが、早朝の行事だけは立てなくなるまでやりたい」と語る。(高田康夫、阿部江利)
2015/11/20
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