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工楽松右衛門旧宅(右)など伝統的な日本家屋が残る旧高砂町=高砂市高砂町今津町
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工楽松右衛門旧宅(右)など伝統的な日本家屋が残る旧高砂町=高砂市高砂町今津町
まきを使って湯を沸かす梅ケ枝湯。大正か昭和初期の建築とされ、木造とれんが造りが組み合わされて味わい深い=高砂市高砂町次郎助町
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まきを使って湯を沸かす梅ケ枝湯。大正か昭和初期の建築とされ、木造とれんが造りが組み合わされて味わい深い=高砂市高砂町次郎助町
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■新旧の魅力溶け合う町

 兵庫県高砂市の南東部、加古川の河口に接する旧高砂町は江戸時代、上流から船で運ばれた年貢米の集積地として栄えた。約500メートル四方のコンパクトな町並みが碁盤の目状に整い、今なお江戸期の町屋や蔵が残る。古民家を改装したカフェや雑貨店も点在し、新旧の魅力が溶け合う。

 かつて旧高砂町に住んでいた作家玉岡かおるさん(65)=同県加古川市=は2021年、この海辺の町を舞台にした小説「帆神(ほしん)」を出版した。丈夫な帆布「松右衛門帆(まつえもんほ)」を発明し、製法を広めた工楽(くらく)松右衛門(1743~1812年)の立身出世を描き、人気を集めた。

 執筆を依頼した高砂市観光交流ビューローの松下尚平(なおひら)理事長(47)は「玉岡さんのファンも来ており、出版効果を実感する。工楽さんがNHK大河ドラマの主人公にもなれば」と話す。

 江戸時代後期に建てられ、公開されている工楽の居宅「工楽松右衛門旧宅」(高砂町今津町)は、井戸や炊事場も備えた計16部屋の豪邸だ。近くには、模型店などが昭和のレトロな雰囲気を漂わせる「高砂銀座商店街」、まきで火をおこす銭湯「梅ケ枝湯」(同町次郎助町)もある。

 山陽電鉄高砂駅前の高砂駅前パーキング&レンタサイクル(同町浜田町2)は4月、市から借り受けた珍しい電動三輪車のレンタルを始めた。ぶらぶら歩きも楽しいが、自転車で巡れば、密も気にせず効率良く街の風情を満喫できるだろう。同店TEL079・442・1214

(笠原次郎)

【行き方】車では、加古川バイパスの加古川西ランプから南へ約15分。電車なら山陽電鉄高砂駅から南へ徒歩5分ほど。

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