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明石海峡大橋特集

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淡路ジェノバラインのかじを握る看板船長の漁光弘さん=明石海峡
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淡路ジェノバラインのかじを握る看板船長の漁光弘さん=明石海峡

 淡路ジェノバラインの船長を務める漁(りょう)光弘さん(59)=兵庫県淡路市室津=は、この道34年。明石海峡大橋の開通前から、移り変わる海の風景を日々見てきた。自身も、架橋に伴う航路の撤退などで所属する船会社を変えながら、2007年にジェノバラインへ。最年長船長として、かじを握り続ける。

 この20年、「職場」の風景はすっかり変わったという。「カンカン」と呼ばれた魚の行商人は船から姿を消した。人や車を満載し、昼夜を問わず波を切っていたフェリーもなくなった。代わって、世界一長いつり橋が存在感を放つ。

 「世界一の橋をくぐって走る。他にはない航路になったね」。自分にとっては日常の一コマだが、デッキから大橋の写真を撮る乗客を見ると、うれしくなる。日の出、日の入り、月明かり…。大橋が絡んだ写真を良いアングルで撮影できるよう、船の進路を調整してサービスすることも。

 近年、観光客の利用が増えている。1日6千人を運んだころとは比べるべくもないが、活気を感じて胸が躍る。「この20年で船の仕事を諦め、陸(おか)に上がった仲間も多い。でも今、船を下りなくて良かった、と思う」(西井由比子)

2018/4/6
 

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