エッセー・評論

木皿食堂

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サイン会でもらった手紙。折り鶴の内側に書かれていた(撮影・木皿泉)

サイン会でもらった手紙。折り鶴の内側に書かれていた(撮影・木皿泉)

 テレビで、酔っぱらったオジサンが、50年生きてきて今日ほど嬉(うれ)しいことはなかったと言っていた。夜の繁華街でほろ酔いの人にインタビューする番組である。オジサンは会計士で、仕事ぶりを評価され、その日初めて接待というものをしてもらったのだという。会計士という仕事は大変なわりには、なかなかほめてもらえないのかもしれない。親子丼がことのほかうまかったらしく、それを店の人に言うと女将(おかみ)さんがお土産用に包んで持たせてくれたそうである。

 そうそう、接待とはそういうものだったと私はOL時代を思い出す。なぜか勤め先の社長は私をいろいろな店に連れて行ってくれた。今思えば、あれは毎日接待をせねばならなかった社長の気晴らしだったのかもしれない。接待しながら、うまいものを食っても楽しくも何ともないからだ。その点、私は出てきた料理に目を見張り、そのうまさにいちいち驚くので、社長はもっと驚かせてやれと思ったのだろう。いい店は全部、社長が連れて行ってくれた。

2013/6/2

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