エッセー・評論

木皿食堂

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撮影・木皿泉

撮影・木皿泉

 タケノコが届いた。旬の贈り物は、テンションが上がる。出かけようとしていた私は、リュックを背負ったまま、寸胴(ずんどう)鍋を取り出し、水をはる。今日届いたということは、おそらく昨日の朝、掘り出したのを詰めて、送ってくれたはずだ。タケノコは早くゆがかねば値打ちがない。泥のついた硬い皮に包まれているが、それはむかず、先っぽを斜めに切り落として、そこから縦に深く切り目を入れる。鍋にヌカをひとつかみ、それにタカノツメを入れて、45分ゆがき、後は火を消してそのままさます。間違っているかもしれないけれど、うちではずっとそうしている。

 台所からタケノコをゆがく匂いが流れだすと、ダンナまで、いそいそしはじめる。待ちきれない私たちは、取りあえず、ゆでたてをオリーブオイルで焼いて、バルサミコ酢と醤油(しょうゆ)を合わせたのをかけて食べる。みずみずしい歯触りは、「若さ」そのものである。

2015/5/3

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