エッセー・評論

木皿食堂

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撮影・木皿泉

撮影・木皿泉

 朝食をとりながらスマホで音楽を聴いていて、うっかり醤油(しょうゆ)さしを倒してしまった。それがスマホにもろにかかった。あわてた。私は、スマホをもって台所へ走る。洗うのはまずいので、布巾でふくのだが匂いが取れない。スマホで聴いていたのは、エレファントカシマシの「悲しみの果て」だった。

 悲しかったのは、高校時代の弁当。おかずは醤油で煮しめた竹輪(ちくわ)とかこんにゃくとかで、その汁がゆるゆるの弁当箱の蓋(ふた)から染み出し、包んでいるハンカチを茶色に染める。そんなのが通学カバンに入っていると思うと10代の私は憂鬱(ゆううつ)だった。教科書やノートに匂いが移るだろうなぁという、ちょっと悲しい気持ちを思い出す。

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2020/12/13

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