貴志 祐介さん 小説家<br> 【震災１０年を語る】

震災インタビュー

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（撮影・大山伸一郎）

　家庭、行政の「備え」懸念／能天気な話は書けない

　震災当日は？
　西宮市役所近くに仕事場としてアパートを借りていたが、たまたま甲子園球場近くの実家にいた。被害はそうでもなく、近所では犬を散歩させている人もいた。ところが夜、背中に激痛を感じ病院に駆け込んだ。看護師は最初「家具か何かで打ったのですか」と気遣ってくれた。それが尿路結石で震災と無関係となると急に素っ気なくなった。

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